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1993 年度 実績報告書

神経行動学的ストレス評価法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05556048
研究機関東京大学

研究代表者

森 裕司  東京大学, 農学部, 助教授 (40157871)

研究分担者 前多 敬一郎  名古屋大学, 農学部, 助教授 (30181580)
佐藤 衆介  宮崎大学, 農学部, 助教授 (80136796)
田谷 一善  東京農工大学, 農学部, 助教授 (60092491)
武内 ゆかり  東京大学, 農学部, 助手 (10240730)
西原 真杉  東京大学, 農学部, 助教授 (90145673)
キーワードストレス / 視床下部 / 生殖内分泌軸 / 免疫神経内分泌系 / 神経伝達物質 / サイトカイン / 神経行動学 / 動物福祉
研究概要

本研究では、種々のストレッサーが生体に及ぼす影響について、自律機能の中枢である視床下部の神経活動を指標として神経行動学的に解析する系の確立を目指している。
本年度の主要な成果は以下の通りである。
(1)卵巣摘除シバヤギの視床下部内側底部(弓状核および漏斗正中隆起部)に多ニューロン発射活動(MUA)記録用微小電極を脳定位手術的に留置し、覚醒・無拘束状態の動物よりGnRHパルスジェネレーターの活動を反映する神経活動をリアルタイムに解析することが可能な研究モデルを作出した。このモデルに、グラム陰性菌が産生するエンドトキシンであるリポ多糖(lipopolysaccharide;LPS)を投与し、自律機能や臨床症状の変化に付随して起こる中枢機能の変化を解析するとともに、白血球サブポピュレーションの経時的変化についてもフローサイトメトリーによる分析をあわせて行なった。さらに下垂体・副腎系ホルモンの分泌動態を指標としてストレス反応の内分泌学的検討を行い、また末梢血中カテコラミン濃度の消長については高速液体クロマトグラフを用いて測定した。本年度に得られたこれらの知見を基に、次年度は神経伝達物質の脳内動態解析を同時に行なえるシステムの開発を目指す予定である。
(2)エストラジオールのカプセルを皮下移植した卵巣摘除ラットを用いて、絶食ストレスが性腺刺激ホルモン分泌を抑制する中枢機構を解析した。その結果、脳幹から視床下部室傍核に入力するノルアドレナリンニューロンの重要な役割が明かとなり、コルチコトロピン放出ホルモンの分泌促進を介してGnRHパルスジェネレーターの活動が抑制されるものと推察された。
(3)ウシの様々な異常行動を解析し、時年度にヤギで神経行動学的アプローチを行なうことを目的に、比較行動学的見地より解析を行なった。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Tsukamura,H.,Ohkura,S.,Coen,C.W.,Maeda,K-1: "The paraventricular nucleus and corticotropin-releasing hormone are not critical in suppressing pulsatile luteinizing hormone secretion in ovariectomized lactating rats." Journal of Endocrinology. 137. 291-297 (1993)

  • [文献書誌] Tsukamura,H.,Nagatani,S.,Cagampang,F.R.A.et al.: "Corticotropin-releasing hormone mediates suppression of pulsatile luteinizing hormone secretion induced by activation of α-adrenergic receptors in the paraventricular nucleus in female rats." Endocrinology. (in press). (1994)

  • [文献書誌] Maeda,K-I.,Cagampang,F.R.A.,Coen,C.W.,Tsukamura,H.: "Involvement of the catecholaminergic input to the paraventricular nucleus and of corticotropin-releasing hormone in the fasting-induced suppression of luteinizing hormone release in female rats." Endocrinology. (in press). (1994)

  • [文献書誌] Taya,K.,Sasamoto,S.: "Suppression of ovarian follicular maturation in lactating rats with reference to suckling stimulus" Journal of Reproduction and Development(1993). 39. 193-201 (1993)

  • [文献書誌] Sato,S.,Nagamine,R.,Kubo,T.: "Tongue-playing in tethered beef cattle of the Japanese Black:Diurnal patterns,facter analysis and behaviour sequences." Applied Animal Behavior Science. (in press). (1994)

  • [文献書誌] Ito,K.,Tanaka,T.,Mori,Y: "Opioid peptidergic control of gonadotropin-releasing hormone pulse generator activity in the ovariectomized goat." Neuroendocrinology. 57. 634-639 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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