研究課題/領域番号 |
05557001
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
嶋田 豊 千葉大学, 医学部, 教授 (70009116)
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研究分担者 |
小宮山 政敏 千葉大学, 医学部, 助手 (70175339)
守屋 秀繁 千葉大学, 医学部, 教授 (30092109)
豊田 直二 千葉大学, 医学部, 講師 (00188822)
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キーワード | 筋再生 / 凍結損傷 / 除神経 / トロポニン / ジストロフィン / アクチン / ミオシン |
研究概要 |
移植筋芽細胞の宿主内における再生を調べるための基礎実験として、正常筋組織における筋再生過程と、培養における解離した筋芽細胞の性質を調べた。 1.筋再生過程の観察:材料にはニワトリの前(遅筋)および後広背筋(速筋)を用い、これに凍結損傷を与えて筋衛星細胞より筋再生を起こさせ、ジストロフィン筋蛋白質(トロポニン)の発現状態を経時的に蛍光抗体法により調べた。その結果、まずトロポニン胚型の分子種が出現したあとに、ジストロフィンが細胞膜上に不連続線状に出現すること、またジストロフィンが成熟筋と同じように細胞膜上に均一に分布するようになったあとに、トロポニンの分子種は親型に変換するようになることが観察された。支配神経(腕神経叢)の切除は、ジストロフィンの発現には影響を与えなかったが、トロポニンは親型の分子種になったのちに再び胚型にもどるのが観察された。両蛋白質の発現状況の経過は遅筋と速筋とでは相違がみられなかった。すなわちジストロフィンとトロポニンの遺伝子発現は別々に調節されており、神経はこれらの蛋白質およびRNA分子の合成への作用が異なっていることが考えられた。 2.解離筋芽細胞の培養:ニワトリの胚由来の筋細胞を陪養し、この細胞内にビオチン標識アクチンおよびミオシンを微量注入してコロイド金法による免疫電顕を行い、収縮構造(筋原線維)の形成過程におけるアクチンとミオシンのダイナミクスをとらえ、筋原線維成長の機構を解明した。
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