研究課題/領域番号 |
05557005
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
永坂 鉄夫 金沢大学, 医学部, 教授 (80023646)
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研究分担者 |
田辺 実 金沢大学, 医学部, 助手 (20217110)
櫻田 惣太郎 金沢大学, 医学部, 助手 (00215691)
紫藤 治 金沢大学, 医学部, 助教授 (40175386)
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キーワード | 体温 / 至適温度 / 行動 / 体温調節 / 温度勾配装置 / ラット |
研究概要 |
小動物が自由に選ぶ至適環境温度と熱産生量、熱放散量、体温、摂食量、行動量とが、どのような日内変動を示し、どのように関連するか、更に特殊環境への馴化でいかに変容するかなど、行動性体温調節と自律性体温調節の関わり合いを理解する目的で、選択温度と共に上記の自律機能を無侵襲で連続的に測定するための、環境に厳密な温度勾配をもたせた小動物用の長期飼育環境装置を設計試作した。 試作した装置は以下のごとくであった。 (a)内寸200×16×18(H)cmのアルミ板(厚さ5mm)で作った箱の両端に銅製パイプを熔接し、それぞれに独立して冷水(約4℃)と温水(約50℃)を循環させ、装置内の空気に温度勾配(約8℃から約45℃)を作った。中にアクリル板と金網で作った飼育ケージ(180×14×14(H)cm)を入れ、外箱の両端を塞いだ。(b)環境装置の壁面(外箱と内箱とも)に10cm間隔に光電スイッチを設置し、環境装置内のラットの位置を連続記録した。また、ラットが一定時間内に最も多く留まった部位の気温から選択温度を、光電スイッチの作動回数から運動量を測定した。(c)自動給水、給餌装置、糞尿処理装置を設置した。ガス代謝測定の目的で、環境装置内の空気を採取出来るよう、装置上面に複数の穴を設けた。(d)体温の連続測定のためのテレメトリー装置の受信部の設置と改良を行った。(e)光ファイバー照明装置の設置とそれによる明暗のコントロール、データのon-lin処理の方法とソフトウエアーの開発を開始した。 予備実験として、環境温度を一定にした飼育装置内で、あるいは一日の内一定時間だけ暑熱又は寒冷に暴露したラットの行動と体温調節反応の関係を連続観察した。
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