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1993 年度 実績報告書

中枢神経賦活薬スクリーニング系としてのゼノパス卵母細胞伝達物質遊離モデルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 05557010
研究機関神戸大学

研究代表者

春藤 久人  神戸大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (70206259)

研究分担者 斉藤 尚亮  神戸大学, 医学部, 講師 (60178499)
久野 高義  神戸大学, 医学部, 助教授 (50144564)
キーワードCa^<2+>結合蛋白質 / visinin / NVP-1 / cDNAクローニング / オカダ酸 / カリクリン-A / 脱燐酸化酵素阻害薬 / セロトニン遊離
研究概要

本年度は以下の成果を得た。
1.ラット脳cDNAライブラリーより神経特異的なCa^<2+>結合蛋白質neural visinin-like Ca^<2+>-binding protein(NVP-1)をコードするcDNAクローンを単離し、これをプローブとして関連蛋白質のクローニングを行なった。その結果、NVP-2および-3の2種類の蛋白質のcDNAクローンの単離に成功した。いずれの蛋白質も神経特異的に発現しており、脳内における3種類のサブタイプmRNAの分布を明らかにした。いずれのNVPも、neurocalcin,recoverin,visinin,frequerinなどのCa^<2+>結合蛋白質と相同性を有し、これらがgene familyをなすことが明らかにされた。中でもfrequerinはショウジョウバエの神経系においてシナプス伝達の調節に機能することが報告されており、このことからNVPもシナプス伝達に関与することが示唆される。
2.神経伝達物質と同様にエクソサイトーシスによって遊離される化学伝達物質遊離における蛋白質燐酸化及び脱燐酸化反応の作用について検討した。脱燐酸化酵素阻害薬であるオカダ酸及びカリクリンA(CL-A)はラット好塩基球性白血病細胞(RBL-2H3)から外液Ca^<2+>非依存性のセロトニン遊離を惹起した。同時に25,20,18,15,13及び12KDaの蛋白質燐酸化の亢進が起こった。これらの反応は共に燐酸化酵素阻害薬であるスタウロスポリンで阻害された。この結果より非興奮時の細胞では伝達物質遊離反応の細胞内Ca^<2+>濃度依存性過程の下流において、1型蛋白質脱燐酸化酵素が緊張的に抑制をかけていることが示唆され、伝達物質遊離の調節機構を明らかにするうえで重要な知見である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Shogo Matsuyama: "γ-Aminobutyric acid(GABA)modulates neurotransmission in the sinus node via stimulation of the GABA_A receptor." Am.J.Physiol.264. H1057-1061 (1993)

  • [文献書誌] Yasuo Kajimoto: "Molecular cloning of two additonal members of the neural visinin-like Ca^<2+>-binding protein gene family" J.Neurochem.61. 1091-1096 (1993)

  • [文献書誌] Norikazu Sakamoto: "Protein phosphatase inhibitors induces the release of serotonin in rat basophilic leukemia cells." Biochim.Biophys.Acta.(in press). (1994)

  • [文献書誌] Shigenori Katayama: "Effect of heat shock on intracellular calcium mobilization in neuroblastoma x glioma hybrid cells." J.Neurochem.(in press). (1994)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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