研究課題/領域番号 |
05557016
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
渡辺 照男 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40037396)
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研究分担者 |
下釜 達朗 筑波大学, 基礎医学系, 講師 (50170999)
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キーワード | 動脈硬化 / in vitroモデル / 3次元立体培養装置 / 内皮細胞 / 単球・マクロファージ / 細胞相互作用 / 泡沫細胞 |
研究概要 |
平成5年度の実施計画に応じて以下の2点に大別して記述する。 (1)動脈内膜を模倣した3次元立体培養装置の作成 基本的な設計として、大きさを変え、大型のモデルを作成した。器材として耐熱性に優れたポリカーボネートを使用し、設計の変更により脚部の固定に接着剤を使用しないですむようにしたことによりオートクレーブが可能となり、使いやすさが格段に向上した。また、設計の改良により上室と下室の噛み合わせがきっちりとしたものになり、羊膜の装着が簡便に行えるようになった。結果として、ネジやOバンドによる補強をせずとも装置からのもれが少なくなり質的にも向上したものに改良した。 (2)装置の動脈硬化研究への応用 a.この装置を用いてヒトの脂肪班類似病変の作成が可能であることを明らかにした。羊膜面に内皮細胞を培養すると、敷石状に密在し、in vivoの状態に類似した内皮面が形成された。上室に単球と新鮮な低比重リポ蛋白を入れて24時間以上インキュベートすると内皮下に浸潤した単球がマクロファージ化し、脂質を蓄積し、ヒトの脂肪班に類似した病変が羊膜内(つまり内膜内)に形成された。 b.この装置による動脈硬化形成過程の解析の一環として、単球と内皮細胞の相互作用に関する基礎的実験を、単球の内皮細胞への接着、接着した内皮面での運動能、接着分子の関わり、IL-1やTNFの影響、単球-内皮細胞相互作用による内皮細胞障害の発生などについて行った。
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