研究概要 |
エネルギー消費量、生活活動指数算出のための簡易式の改良 エネルギー代謝率(RMR)を基に、男女別に作成していた簡易式の検討を行い、重回帰分析により性別に関係なく使用できるものに改良した。また、補正を組み込んだ記入用フォームを作成し、活動の記録は2〜5時間程度でよく、電卓で数分で算出できるものとした。この簡易法の精度は、全データ1580例について詳細な計算値と簡易法によるエネルギー消費量を比較したところ、両者はよく一致した(Y=1.00X,r=0.0988)。この結果は第15回国際栄養学会(Adelaide,Australia,1993)において発表した。また、厚生省から提示されている付加運動量や運動所要量を、一般の社会人が実践できることを目的にして、この簡易式を用いた付加運動時間の算出法および運動所要量と付加運動の双方の条件を充たす運動時間を求め方を図示した(裏面)。 簡易式に心拍数を取り入れることの検討 エネルギー消費量は除脂肪体重に相関するので、購入した体脂肪測定器で体脂肪の測定を行った後、男女各5人の学生を対象として日常生活における24時間の心拍の記録と簡易式を用いた方法でエネルギー消費量を算出した。「睡眠」、「座る」、「立つ」「歩く」「走る」の大分類とそれらをいくつかに分類した中分類における平均心拍をとり、活動と心拍の増加の関係を詳細に検討中である。この結果を用いて、RMRの文献値を基にしている簡易式に個人データとして心拍の増加を反映させ、個人用簡易式の作成が可能であるか否かを検討する。
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