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1993 年度 実績報告書

CD14によるショック制御法開発のための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05557057
研究機関大分医科大学

研究代表者

樋口 安典  大分医科大学, 医学部, 助教授 (60040284)

研究分担者 瀬戸口 美保子  大分医科大学, 医学部, 助手 (20236110)
キーワードCD14 / Kupffer / transgene / TNF / monoclonal antibody / metallotionein
研究概要

1.ウサギCD14 cDNAの分離:すでに分離ずみのマウスのCD14 cDNAを用いてウサギのCD14 cDNAを分離し、塩基配列を決定した。2.リコンビナント(r)CD14の分離およびCD14ペプチド合成:これらのCD14 cDNAを用いてrCD14の大腸菌での発現を試みている。その中でマウスrCD14の作製に成功した。3.rCD14のTNF産生抑制効果のin vitro検討:2のrCD14およびペプチドを用いて種々のマクロファージ(Mphi)細胞株のLPSによるTNF産生におよぼす影響を検討したが、r蛋白のrefoldingの問題があり、まだ抑制を示す結果は得られていない。4.抗CD14抗体の作成とCD14のKupffer細胞(KC)における発現の検討:rCD14を用いて動物の系では国内外ではじめて抗マウスCD14の単クローン抗体(mAb)の作成に成功した。、このmAbとcDNAを用いてKCのCD14はLPS刺激により著しく発現増強し、常時強く発現し、LPS刺激では発現増強が軽度な腹腔Mphiとは際だった違いがあることを明らかにした。KCではmRNAの発現増加が蛋白の発現に先行して見られることから、貯蔵されたCD14の発現ではなく、積極的な生産が考えられた。この所見は体内におけるMphiの最大のプールであり、かつショックのさいの中枢的細胞であるMphi(KC)のショックにおけるLPSに対する反応性を考察するうえで重要な示唆を与えるものである。5.CD14遺伝子導入マウスの作成:メタロチオネイン(MT)、U2alphaグロブリンおよびサイトメガロウイルス(CM)のプロモーター領域を結合したnativeおよび変異マウスCD14を注入したF1マウス由来の卵から各々のトランスジェニックマウス(TG)を作成することに成功した。これまでMTプロモーター変異CD14遺伝子TGにおけるCD14発現解析を進めているが、亜鉛投与により肝、小腸、精巣で強く、心で弱く発現すること、脳、胸腺、脾、腎で全く発現がみられなかった。現在、MT、U2alphaおよびCM系TGの繁殖とホモ化を行っており、ショックの実験はこれからである。

  • 研究成果

    (11件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (11件)

  • [文献書誌] Matsuura,K.: "Identification of a tissue-specific regulatory element in the murine CD14 gene" Journal of Biological Chemistry. 267. 21787-21794 (1992)

  • [文献書誌] Higuchi,Y.: Journal of Experimental Medicine. 176. 1719-1731 (1992)

  • [文献書誌] 山本俊輔: "マクロファージ特異的分子" 臨床免疫. 24. 1047-1056 (1992)

  • [文献書誌] Ohashi,P.S.: "Induction of diabetes is influenced by the infectious virus and local experession of MHC class 1 and tumor necrosis factor-alpha" Journal of lmmunology. 150. 5185-5194 (1993)

  • [文献書誌] 山本俊輔: "骨粗鬆症におけるオステオポンチンの分子病理学的研究" 臨床成人病. 23. 115-117 (1993)

  • [文献書誌] Yamamoto,S.: "Structure of the osteopontin gene and promoter" Annals New York Academy of Science. (in press).

  • [文献書誌] Yamamoto,S.: "Structure of osteopontin gene and promoter" Annals New York Academy of Science. (in press).

  • [文献書誌] Matsuura,K.: "Upregulation of mouse CD14 expression in Kupffer cells by lipopolysaccharide" Journal of Experimental Medicine. (in press).

  • [文献書誌] Yamamoto,S.: "Leukocyte Typing V White Cell Differentiation Antigens" Springer Verlag,(in press), (1994)

  • [文献書誌] Yamamoto,S.: "Leukocyte Typing V White Cell Differentiation Antigens" Springer Verlag,(in press), (1994)

  • [文献書誌] 山本俊輔: "好中球" 中山書店,(印刷中), (1994)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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