研究課題/領域番号 |
05557065
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
白倉 良太 大阪大学, 医学部, 教授 (00116047)
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研究分担者 |
中上 辰芳 日本ハム株式会社, 中央研究所, 主任
重久 保 日本ハム株式会社, 中央研究所, 副主査
中田 精三 大阪大学, 医学部, 助手 (50116068)
中埜 粛 大阪大学, 医学部, 講師 (70028653)
松田 暉 大阪大学, 医学部, 教授 (00028614)
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キーワード | MCP(CD46) / DAF(CD55) / Transfection / nonMHC / CD4+T cell |
研究概要 |
今年度の成果としては、in vitroの実験として、ブタの血管内皮を大動脈より抽出しlimitting dilution法にてcell line化した。これに、補体制御因子であるMCP(CD46)、DAF(CD55)、及びこれらのHybridのcDNAを発現vector pME18Sに組み込みTransfectionして各種cloneを作成した。これらのcloneの発現量はFACSにてヒト臍帯静脈の発現量と比較して調べた。次に、これらの補体制御因子を発現したcloneに抗体及び補体ソースとして正常ヒト血清を反応させて、これら補体制御因子のブタの血管内皮上での補体抑制効果をLDH assay及び^<51>Cr assayにて検討した。ヒト臍帯静脈と同等の発現量のMCP(CD46)cloneは約34%、DAF(CD55)cloneは約54%ヒト補体を抑制した。更に、高発現量のDAF(CD55)cloneでは80%以上抑制可能であった。Hybridはブタの血管内皮上ではDAF単独とほぼ同程度の効果しか得られなかった。これらの分子をgraftに発現させることにより異種移植における補体抑制の可能性が示唆された。 また、in vivoの実験として移植後起こってくる免疫反応をラットからマウスへの心移植の系で検討した。この系のprimary rejectionはCD4+T cellを介する抗体産生による反応で起こり、MHCおよびnonMHCに対する抗体であることが判明した。また、抗CD4抗体および胸腺除去により長期のgraft生着が得られることが示された。
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