研究概要 |
長時間無拘束で測定できるマルチテレメータを用いた睡眠時顎口腔機能異常監視システムの開発研究を行い,本年度までに以下の結果を得た. 1.ブラキシズムは数種類に分類でき,各パターンの顎口腔機能に与える影響は異なるとされていることから,本システムに顎運動測定器を追加し,ブラキシズムを分類できる測定システムとした. 2.ブラキシズムの病態を把握する基礎データを収集する際に,ブラキシズムの判定をより精度よく行うため,赤外線暗視カメラを設置してビデオ撮影を行い,測定データと体動あるいは口腔周囲の運動とを対比してデータ解析を行った. 3.以上の装置を追加したシステムを用いて,ブラキシズムを有する被検者5名について3夜連続して測定を行った.これらのデータを解析してブラキシズムのパターン分析を行い,ブラキシズム診断用ソフトを開発した. 4.ブラキシズム治療に用いる定電流刺激装置を製作し,この装置を用いた基礎実験がほぼ終了した. 5.定電流刺激のトリガとなる筋電図についてはより詳細な解析が必要であり,定電流刺激を行う最適な閾値を明らかにした後に,刺激装置の応用を試みる予定である.
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