研究課題/領域番号 |
05558014
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
岡本 敏雄 電気通信大学, 情報システム学研究科, 教授 (60125094)
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研究分担者 |
松田 昇 埼玉大学, 教育学部, 助手 (70211571)
波多野 和彦 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (50198751)
菅井 勝雄 大阪大学, 人間科学部, 教授 (40000294)
井上 光洋 大阪大学, 人間科学部, 教授 (60016491)
渡辺 成良 電気通信大学, 情報システム学研究科, 教授 (90008532)
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キーワード | エキスパートシステム / 知識工学 / 人工知能 / データベース / 授業支援 / 授業設計 / 学習指導計画書 / 授業スキル |
研究概要 |
「授業設計のためのエキスパートシステムの研究・開発」では、授業支援ツールの構築を目指し、知識工学の技術および人工知能の手法を用い、授業を工学的な対象と捉え、構造を明確化して授業設計支援エキスパートシステム(IDSS:Instructional Design Supporting System)を実現した。 教師は自分の持っている様々な要求(raquirement)、すなわち本時の授業目標、授業のスタイル、クラスの学習状態をインターフェースからシステムに与える。システム内部では、まず、入力をもとにベテラン教師の知識をもったエキスパートシステムが推論を行ない授業を行動の系列として表現する。次に、具体的な授業の内容をもつデータベースで各行動に対応した内容を検索する。推論と検索の結果、最終的にrequirementに応じた授業計画書(指導案)が生成される。 従来、学習指導計画書は作成に時間がかり、それを書くためにはある程度の経験が必要とされたが、IDSSによって授業計画の時間をある程度短縮でき、一定レベルの構造化された計画的な授業を行うことが可能となったと思われる。また、経験の浅い教育実習者がトレーニングシステムとしてIDSSを利用することもでき、授業運営充実の一助としても期待できる。 また、それ以上に、システム開発の過程でベテランの熟練された教授スキルなどの知識や経験を知識表現によって顕在化させ、システム上に展開することによって、今まで無意識に看過させていた事象の法則性や知識体系が明確になったことが本研究の成果であるといえよう。
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