1994 年度実績報告書

音声認識・合成と人工知能技術を用いた英会話用環境型知的CAIシステムの試作

研究課題

研究課題/領域番号	05558015
研究機関	徳島大学
研究代表者	矢野米雄徳島大学, 工学部, 教授 (40035663)
研究分担者	武田一哉 KDD研究所, マルチメディア端末グループ, 主査北研二徳島大学, 工学部, 助教授 (10243734) 坂本明雄徳島大学, 工学部, 教授 (20108856)
キーワード	環境型知的CAI, / 英会話教育 / マルチメディア / 対話シミュレーション / ナビゲーション / ゲーム形式 / ロールプレイング / スキル獲得
研究概要	本研究では、英語会話学習を対象とした環境型知的CAIシステムの枠組みのモデル化とプロトタイピングを行った。環境型知的CAIは、マルチメディア手法を利用したシュミレーションによる学習環境を用いた状況提示を行い、学習環境をシステム側が教育的に制御することで、教育を行うタイプのCAIシステムでである。会話教育においては、実際的なコミュニケーションスキルを獲得させることが教育目的となる。したがって、これらの対象とした教育システムでは、単に語彙・文法的な知識(基礎的知識)を獲得させるのみならず、それらを実際の会話で活用する能力(スキル)の向上を考慮しなくてはならない。そのめたには、(1)会話において必要となる知識を会話状況に関連付けて獲得させること、(2)獲得した基礎的知識を適用するためのスキル訓練を行うこと等が必要となる。これらの訓練的要素を実現するためには、音声入出力装置やグラフィクス等を利用することが重要である。我々が構築した環境型知的英会話CAIシステム、HyperEnglishの試作は、Apple社のパーソナルコンピュータMacintosh Quadra900上に、HyperCardおよびThinkCを用いて構築されている。シミュレーションには、ネイティブスピーカによるサンプリング音声と、SpeechManagerを利用した音声合成、カラーグラフィクス等を採用している。シミュレーションの形態には、複数の会話タスクの組合せによるロールプレイングゲーム形式を採用して、学習者の動機づけを図る。会話学習においては、典型的なモデル会話を提示して、学習者に繰り返し暗記させることが多い。しかし、スキット学習では、学習者は受け身的な学習態度を余儀なくされ、実際の会話に十分なスキルの獲得を行わせるには不十分である。したがって、本システムでは、知的CAIが持つインタラクティビティと個別指導という特徴を有効に活用するため、より柔軟な進行が可能な対話シミュレーションを用意し、教育方略にしたがった学習者の誘導を実現した。さらに、現実感を高め、訓練生を指向したインタフェーを実装した。

研究成果
(5件)

すべてその他

すべて文献書誌 (5件)

[文献書誌] 北研二,小倉健太郎,森元逞,矢野米雄: "仕事量基準を用いたコーパスからの定型表現の自動抽出" 情報処理学会論文誌. Vol.34,No.9. 1937-1943 (1993)
[文献書誌] Ryo Okamoto,Yoneo Yano: "An Environmental ICAI System for English Conversation Learning." JET‘93,Nishinomiya,. 340-341 (1993)
[文献書誌] Kenji Kita,Toshihiro Hayashi,and Yoneo Yano: "Corpus-based Language Learning:Towards Practical Language Learning System." International Conference on Computers in Education ICCE'93,. 355-357 (1993)
[文献書誌] Ryo Okamoto,Yoneo Yano: "Development of an Environmental ICAI System for English Conversation Learning." 電子情報通信学会英文論文誌D. Vol.E77,No.1. 118-128 (1994)
[文献書誌] Kenji Kita,Yoneo Yano,Tsuyoshi Morimoto: "Continuous Speech Recognition Based on LR-Parser-Driven One-Pass Search Algorithm and Hidden Markov Modeling of Speech:Towards Real-time Intelligent Human-Computer Interaction by Voice" SPICIS'94. Singapore. B347-B352 (1994)

1994 年度 実績報告書

音声認識・合成と人工知能技術を用いた英会話用環境型知的CAIシステムの試作

研究代表者

矢野 米雄 徳島大学, 工学部, 教授 (40035663)

研究成果

[文献書誌] 北研二,小倉健太郎,森元逞,矢野米雄: "仕事量基準を用いたコーパスからの定型表現の自動抽出" 情報処理学会論文誌. Vol.34,No.9. 1937-1943 (1993)

[文献書誌] Ryo Okamoto,Yoneo Yano: "An Environmental ICAI System for English Conversation Learning." JET‘93,Nishinomiya,. 340-341 (1993)

[文献書誌] Kenji Kita,Toshihiro Hayashi,and Yoneo Yano: "Corpus-based Language Learning:Towards Practical Language Learning System." International Conference on Computers in Education ICCE'93,. 355-357 (1993)

[文献書誌] Ryo Okamoto,Yoneo Yano: "Development of an Environmental ICAI System for English Conversation Learning." 電子情報通信学会 英文論文誌D. Vol.E77,No.1. 118-128 (1994)

[文献書誌] Kenji Kita,Yoneo Yano,Tsuyoshi Morimoto: "Continuous Speech Recognition Based on LR-Parser-Driven One-Pass Search Algorithm and Hidden Markov Modeling of Speech:Towards Real-time Intelligent Human-Computer Interaction by Voice" SPICIS'94. Singapore. B347-B352 (1994)

1994 年度実績報告書

矢野米雄徳島大学, 工学部, 教授 (40035663)

[文献書誌] Ryo Okamoto,Yoneo Yano: "Development of an Environmental ICAI System for English Conversation Learning." 電子情報通信学会英文論文誌D. Vol.E77,No.1. 118-128 (1994)