研究概要 |
平成5年度は,本研究の初年度にあたるため,本研究代表者等が既に開発した機器(点字表示端末装置,点字印刷装置,点字・触図印刷装置,点字・触図読取り装置)及び,触図作成支援システムなどソフトウェアシステムの分析と改良計画の立案に重点を置いた。これら各装置については,機構部と制御ソフトウェア双方から洗い直し,信頼性の向上と,より低価格化をめざした改良を計画している。特に点字・触図読取り装置については,点字用紙の走行系について試作・実験を行ない,改良の見通しが得られた。平成6年度に,実用化を目指した試作を行なう計画である。 併せて本研究代表者らの視覚障害者支援関係研究開発の盲点を洗い出すことを目的として,盲教育における晴眼者教官,全盲教官,全盲学生のそれぞれの立場からの解決すべき問題点を抽出し整理しつつある。 触図作成支援システムは,本学視覚障害系の教官有志の助力を得て試用中であり,システム改良・拡充に有意義な意見が寄せられつつある。 また,点字処理関係ソフトウェア開発の成果を確認する目的で,点字図書を1タイトル作成した。今後盲学生の助力を得て触読を依頼し,ソフトウェアの精度を検討し拡充する計画である。またコンピュータ関係用語辞典については点訳の準備を済ませた段階にある。 平成6年度に,視覚障害者教育支援を目的として開発しつつある各種ソフトウェアについて,筑波技術短期大学内のネットワークを経由した学内サービスの試行を計画しており,端末接続など準備を整えた。
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