研究課題/領域番号 |
05558026
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
米澤 明憲 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (00133116)
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研究分担者 |
加藤 和彦 筑波大学, 電子・情報工学系, 講師 (90224493)
松岡 聡 東京大学, 工学部, 講師 (20221583)
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キーワード | 並列オブジェクト言語 / 超並列計算機 / コンパイラ / MIMD / 実行支援系 / スーパーコンピューティング / AP1000 |
研究概要 |
米国を中心として、汎用のMIMD型の並列計算機が商用化し、その普及が進みつつある。本研究では、並列オブジェクト指向言語によるプログラムを、このような並列計算機上で高効率に実行するための言語処理系(コンパイラ及実行支援系)技術を確立するのを基本的な目標とする。 このような場合に、一般に高速実行を妨げる主たる原因は次の2点である。 (1)異なるプロセッサ上に存在する並列オブジェクト間のメッセージのやりとりの実現の非効率性。 (2)同一プロセッサ上に存在する多数の並列オブジェクト間のスケジューリング方式の実現の非効率性。 以上のような目標に対し、 (1)我々のこれまでの、データ/パケット駆動型計算機(EM-4)上での研究によって得られた知見と準備的研究結果を統合して、特殊ハードウェアを持たない並列計算機を想定し、言語処理系を設計し、購入設備品である並列計算機AP1000上に試作した。具体的には: (i)同一ノード内のオブジェクトの実行スケジュールに関して、スタック機構に基づくそれと、待機キューに基づくそれを融合した。 (ii)C++言語処理系などで用いられている仮想関数テーブルの手法を採用した。 (iii)EM-4の持つパケット内情報の直接照合ハードウェア機構をソフトウェア的に一般化した遠隔継続番地受け渡し法の適用を試みた。 (2)試作言語処理系の評価を行い、所期の目標を達成した。詳しい最新の評価データは文献〔6〕に報告されている。
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