研究概要 |
(1)AND-EXOR二段論理最小化プログラムの開発. AND-EXOR二段論理式の最小化方法として,規約被覆関数を用いた方法(発表論文)と下界定理を用いる方法(発表論文)を開発した。 (2)疑似クロネッカ判定図を用いた多段論理回路の設計アルゴリズムの開発。 疑似クロネッカ判定図(PKDD)とは,与えられた論理関数を1)シャノン展開,2)正極性ダビオ展開,3)負極性ダビオ展開の3通りで展開し,最も簡単になる展開を採用した判定図である。本手法は,理論的には既に申請者により考察されていたが,本年度は,実用規模の回路を設計するためにメモリ効率のよいアルゴリズムを開発した(発表論文)。 EXOR論理合成に関しては,研究を始めてから7年以上経過した。昨年米国から出版した本には,本研究課題に関する論文を2編掲載した。また,本年ドイツで開催された,EXOR論理合成に関する国際ワークショップで,論理式簡単化の論文を2件発表し,参加者の注目を集めた。当ワークショップで発表された論文26編中,申請者の研究業績を引用したものが19編あった。平成7年には,EXOR論理合成に関する国際ワークショップを日本で開催することに決定し,申請者がその開催責任者に任命された。
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