研究課題/領域番号 |
05558055
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
長 照二 筑波大学, 物理学系, 助教授 (80171958)
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研究分担者 |
斉藤 豊 セイコー電子工業, プロセス開発部, 課長
前沢 秀樹 文部省, 高エネルギー物理学研究所・放射光, 教授 (40150015)
田中 茂利 福井工業高等専門学校, 学校長, 教授 (20025240)
近藤 真史 筑波大学, プラズマ研究センター/物理学系, 助手 (70222247)
山口 直洋 筑波大学, プラズマ研究センター/物理学系, 講師 (90158113)
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キーワード | 半導体検出器 / X線感度新理論 / 無電場基板領域 / 不純物濃度 / 拡散長 / 新型X線検出器 / プラズマ電子温度計測 / 国際研究協力 |
研究概要 |
平成5年度に於いては、我々が提唱した、半導体X線検出器感度新理論に基づいて、シリコン半導体中の、無電場基板領域の不純物濃度を変化させて、種々の半導体X線検出器を特注し、製作した。 これは、シリコンの無電場基板領域中に、X線により生成された電荷を、種々の再結合長、或いは拡散長の検出器をテストすることにより、我々の新理論を詳細に証明し、拡張するとともに、これらのシリコン基板の、優秀な特性の有力な候補の中で、特に優れたものを見い出すという、実用上、不可欠なプロセスである。 この結果、従来その感度が無視され、見落とされてきた、無電場基板領域の特性の改良により、より高いX線エネルギーにも、従来より高い感度をもつ計測器の実現を果たすことができた。 同時に、新理論の適用、応用は、著しい検出器リーク電流の低減をもたらし、100倍にも及ぶ信号対雑音比の向上が実現した。 これらの新理論に基づく、新X線検出器を、実際に、プラズマのX線計測に適用したところ、高エネルギー計測特性の向上と、高S/N比の実現により、ガンマ10サーマルバリアプラズマ(60keV)、ならびに30eVの低温プラズマの計測が正確にできることがわかった。 さらに、我々の理論と、シンクロトロン放射光をつかった、X線検出器の詳細な検出特性解析、キャリブレーション技術は、米国の代表的トカマク装置DIII-D、ならびに世界最大のトカマクJETからの研究協力の依頼を受けることとなり、国際研究協力という形でも、本研究成果を広く、国の内外に拡げて行っているところである。 現在さらに高エネルギーX線に大きな感度を持つ新しいタイプの検出器を設計したところであり、次年度に、その検証を行うところに到っている。
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