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1993 年度 実績報告書

シクロヘキサン/ベンゼン/水素系熱再生型燃料電池用触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05558060
研究機関東京大学

研究代表者

斉藤 泰和  東京大学, 工学部, 教授 (10010761)

研究分担者 山下 勝  東京大学, 工学部, 助手 (30239983)
板垣 弘昭  東京大学, 工学部, 助手 (00203076)
キーワードシクロヘキサン / 脱水素芳香族化 / 熱再生型燃料電池 / ベンゼン水素化 / 高表面積炭素担体 / 微粒白金触媒 / 微粒複合触媒 / 錯体イオン対前駆体
研究概要

シクロヘキサンに沸騰還流条件を課すことによって進行する脱水素芳香族化触媒反応は,低品位熱をベンゼン水素化反応という化学エネルギーへ変換するプロセスでもあり,それは燃料電池を用い電気エネルギーに変えて回収される。本システムの鍵を握る触媒に炭素担持微粒白金ならびに白金-ルテニウム固溶体を用いたところ,顕著な脱水素芳香族化活性を示すことが明らかとなった。
高表面積活性炭(BET比表面積3100m^2/g)のミクロ孔(孔径2nm以下,細孔容積1.78cm^3/g)で加熱されて成長する,白金カルボニルクラスター錯体(〔Pt_3(CO)_6〕^<2->_5と〔Pt_<19>(CO)_<22>〕^<4->)を前駆体とする白金微粒子は,それぞれ平均径1.43と1.52nmで鋭い粒径分布を与え,かつ炭素担体粒子内に一様に分散した。表面積当りの触媒活性と芳香族添加物による反応阻害のそれぞれで,白金塩化物を前駆体とする浸漬法調製の白金触媒(同じ炭素担体)より優れていた。
白金-ルテニウム複合触媒の調製に,錯体イオン対〔Ru(C_6Me_6)_2〕^<2+>,〔Pt_3-(CO)_6〕^<2->_5を前駆体としたところ,同じ比率で中性クラスタ-Ru_3(CO)_<12>とアニオンクラスター〔Pt_3(CO)_6〕^<2->_5から調製した場合よりも,触媒活性はほぼ1桁向上した。後者の活性は白金単独のそれと大差なく,ルテニウム単独では触媒活性を示さない。分析電顕より,イオン対前駆体は粒径も組成もよく揃った固溶体(平均径1.4nm)を与えることが確かめられた。高機能複合触媒の新規調製法であって,興味深い。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] K.Yukawa,et al.: "Dehydrogeno-aromatization of Cyclohexanes with Suspended Noble-metal Catalysts" J.Chem.Soc.,Faraday Trans.89. 3641-3644 (1993)

  • [文献書誌] 李筱〓,山下勝,斉藤泰和: "炭素担持貴金属触媒を用いるシクロヘキサン類脱水素芳香族化反応" 触媒. 35. 344-347 (1993)

  • [文献書誌] 中林麻美子,李筱〓,山下勝,斉藤泰和: "シクロヘキサン脱水素芳香族化反応を用いる熱エネルギーの改質" 水素エネルギーシステム. 18(印刷中). (1994)

  • [文献書誌] X.Li,et al.: "New Energy Systems and Conversions" Universal Academy Press,Inc., 6 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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