研究課題/領域番号 |
05558064
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
柳田 祥三 大阪大学, 工学部, 教授 (10029126)
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研究分担者 |
村澤 貞夫 石原産業(株), 技術企画本部, 部長
村越 敬 大阪大学, 工学部, 助手 (40241301)
和田 雄二 大阪大学, 工学部, 助教授 (40182985)
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キーワード | 色素増感 / 湿式太陽電池 / 電子移動 / 酸化チタン / 多孔質薄膜 / ポリピロール / ルテニウム錯体 / CdTe |
研究概要 |
1.前年度に引き続き安定性と耐候性向上の為にホール輸送層の固体化の為の方策を検討した。物質としては電子伝導性のある電解重合ポリマー(ポリピロール)をとりあげ、色素担持の多孔質酸化物半導体の細孔中に溶液内にて固体ホール輸送層を構築す事に成功した。また、電解重合時の電位、ド-ピング密度、重合量などについて詳細な検討を行い、光電変換諸特性との相関を明らかとし、新しいシステムとしての可能性と応用のための指針を明確にした。 2.新しい光増感層として無機半導体超薄膜の可能性を検討した。物質としてはGaAsにならぶ最高の理論変換効率を有することがわかっているCdTeを用いて薄膜を酸化物半導体多孔質表面へ構築した。還元電着法を用いて電位、溶液組成などを制御することにより、伝導型と構造の規定されたCdTe薄膜を酸化物半導体多孔質表面へ構築することに成功した。 3.従来のシステムにおける電池の構成部品、即ち透明電極、対極、電解質溶液組成の最適化を試み、実用的応用における諸問題の解決を図った。また、有機光増感層である色素の吸着配向の評価をより詳細に行い、システムをより安定に高感度に作製する指針を明確化した。 4 以上の検討を総合的に判断し、現在のSi系の固体型太陽電池との種々の観点からの比較検討を行い、分子設計型太陽電池の特長を明かとした。
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