研究課題/領域番号 |
05558067
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
森田 健治 名古屋大学, 工学部, 教授 (10023144)
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研究分担者 |
荻原 徳男 日本原子力研究所, 核融合装置試験部, 副主任研究員
西堂 雅博 日本原子力研究所, 核融合装置試験部, 主任研究員
加藤 政彦 名古屋大学, 工学部, 助手 (70222429)
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キーワード | 水素同位体 / 水素リサイクリング / D-T燃焼実験 / 黒鉛 / 反跳粒子検出法 / 同位体効果 / 水素の捕促 / 水素の再放出 |
研究概要 |
本研究の具体的な目的は、H-D同時照射におけるHとDの捕捉挙動、および照射後のHとDの再放出挙動をイオンビーム分析法を用いて測定し、D-T放電におけるリサイクリング・モデルをH-D同時照射に適用して実験データを解析し、その妥当性を確認することである。 初年度の平成5年度では、まず本研究遂行のための主要設備である差動排気用イオン銃を購入し、既設のものと組み合わせ超高真空チェンバーに設置した。これらの2台のイオン銃の動作特性から、H-D同時照射してもチェンバー内の真空度を5×10^<-8>トル以下に保ち、且つH^+、D^+のイオン電流を独立に変えられることが確認された。 この装置を用いて、H-D同時照射における捕捉と再放出のモデル化に重要なH^+イオン照射によるDの脱捕獲断面積、およびD^+イオン照射によるHの脱捕獲断面積の決定を行い、H^+イオン衝撃によるDの脱捕獲断面積はD^+イオン衝撃によるHの脱捕獲断面積より大きいこと、つまり脱捕獲断面積に同位体差があることを明らかにした。 平成6年度は、黒鉛に室温で4keV H_2^+イオンと3keV D_2^+イオンを投影飛程が等しくなる入射角で照射し、反跳粒子検出法を用いて、HおよびDの捕捉量の照射量依存を測定した。照射の初期では、HおよびDの捕捉量は同じ曲線に従い増加したが、途中からHの捕捉量が飽和に達し、Dの捕捉量が遅れて高いレベルで飽和に達することを示した。この現象は捕捉のおける同位体差を表わし、本研究で初めて観測された。飽和時のHに対するDの捕捉量の比は1.7であり、同時照射を記述する質量平衡方程式を用いて求めた理論値1.6とよく一致した。このことは本研究で開発した水素リサイクリングモデルが、同時照射におけるリサイクリングモデルの予測に適用できることを示している。
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