研究課題/領域番号 |
05558069
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
林 政彦 名古屋大学, 太陽地球環境研究所, 助手 (50228590)
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研究分担者 |
塚田 賢 東京日進ジャバラ株式会社, 常務取締役
今井 正人 トーテックス株式会社, 常務取締役
松永 捷司 名古屋大学, 太陽地球研, 助教授 (60022729)
岩坂 泰信 名古屋大学, 太陽地球研, 教授 (20022709)
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キーワード | 係留気球 / バルーンカイト / 大気微量成分 / エアロゾール / サンプリング / 対流圏 |
研究概要 |
32次南極地域観測隊における、カイト実験の結果の解析・既製パラフォイルカイトの性能により、試作バルーンカイトの設計および係留用ウィンチの要求性能を検討した。この結果に基づき、バルーンカイトの試作にあたり、封入ガスのリーク防止およびカイトの軽量化のために新素材の採用を検討し、適当な素材としてエバーフィルムを選定し、3種類の試験用バルーンカイトを制作した。 1・2号機は、無風状態での揚力-寸法の基本的な関係の検討を行い、必要揚力に対するバルーンカイトの設計データを得た。また、封入ガスのリークテストを行い、適当な加工技術を確立した。3号機は、1・2号機のデータより最低揚力として2.5kgのペイロードの飛揚を無風状態で可能とするものとして設計し、要求性能の確認を行った。 以上の実験により、材料・加工技術・無風状態性能の確認が完了した。今後は、多様な風速条件下での飛揚テストを行い、多様な条件のもとで、安定的に飛揚が可能な形状の検討等を行う。 係留およびテレメータシステムに関しては、基本的な装置の開発が完了した。テレメータ装置については、小型自動車1台で移動可能なものに仕上がり、実用にも耐えうるものとなった。係留装置は、飛揚試験時において強風時の安全性を考慮した結果、小型自動車1台を必要とするものになった。実用機においては小型化が必要であり、今後の実験結果にもとづいて、バルーンカイトの形状の検討も併せて、係留装置として必要な性能を再検討する。
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