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1995 年度 実績報告書

都市域土壌の水質変換機能と汚染土壌・地下水の浄化方法の開発に関する研究-有機ハロゲン化合物をおもな対象として-

研究課題

研究課題/領域番号 05558076
研究機関京都大学

研究代表者

寺島 泰  京都大学, 工学部, 教授 (50019717)

研究分担者 金谷 健  滋賀県立大学, 環境科学部, 講師 (60150158)
清水 芳久  京都大学, 工学部, 講師 (20226260)
尾崎 博明  京都大学, 工学部, 助教授 (40135520)
キーワード有機ハロゲン化合物 / 土壌・地下水浄化 / デハロゲナーゼ / 有機ハロゲン化合物分解菌 / Phanaerochaete chrysosporium / 重油 / フェナントレン / バイオレメディエーション
研究概要

有機ハロゲン化合物により汚染された土壌・地下水の浄化を最終目的として、本年度は、単離した有機ハロゲン化合物分解細菌の特性と分解能力、同分解菌の有する酵素の精製とその特性,白色腐朽菌(Phanaerochaete chrysosporium)を用いる石油系油分成分により汚染された土壌浄化について検討を行った。得られた主な結果は以下の通りである。
1.(2,4-Dichlorophenoxy)acetic acid(2,4-D)及び(4-Chloro-2-methylphenoxy)acetic acid(MCPA)を唯一の炭素源として成育する合計4菌株について、その休止菌体及び各菌体から抽出した粗酵素液を利用して脱塩素反応を調べたところ、直鎖のハロ酸からの脱塩素反応のみ確認された。このことから、単離したこれらの菌については芳香環開裂後の物質から脱塩素反応がおこっていると推定された。また、その1菌株について検討したところ、作用しているデハロゲナーゼは1種のみであることがわかった。
2.上記のデハロゲナーゼの精製を試みたところ、分子量68,500(Da)、サブユニット34,000(Da)のホモダイマーであることがわかった。また、同酵素の特性について検討したところ、至適温度は45〜50℃、至適PH9〜10であるほか、ブロモ酢酸、ヨード酢酸、2-CPA、2,3-ジクロロプロピオン酸に対して活性を示すことがわかった。現在、同酵素遺伝子のクローニングについて検討中である。
3.白色腐朽菌Phanaerochaete chrysosporiumを用いてA重油とその成分であるフェナントレンを対象として水系、土壌系における分解実験を行ったところ、土壌系において分解速度がやや遅かったものの、いずれの系でも分解が進み、汚染土壌の浄化においても同菌の利用が可能であることがわかった。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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