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1993 年度 実績報告書

隣接する細胞間の接着特性を直接測定する装置の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05558091
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

米村 重信  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (60192811)

研究分担者 山口 和彦  杏林大学, 医学部, 助教授 (00191221)
永渕 昭良  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (80218023)
月田 早知子  岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助手 (00188517)
キーワード細胞接着 / カドヘリン / カテニン / 細胞間接着力
研究概要

(1)細胞接着特性の異なる細胞株の確立
接着分子カドヘリンを介した細胞接着の変異をもつ細胞を数種確立した。カドヘリンは、細胞膜を1回貫通する膜タンパク質であり、接着そのものと、接着特異性は、その細胞外領域によって担われている。一方、接着の制御は、細胞質領域がおこなっている。細胞質領域は、カテニンと呼ばれるタンパク質と結合することによって接着を制御していると考えられている。我々は、カドヘリンの細胞質領域の一部を欠失させ、かわりにカテニンを結合させた融合タンパク質を培養細胞に発現させる系をつくった。融合させるカテニンに数種類の欠失を生じさせることにより、接着特性の異なる細胞株を得ることができた。
(2)細胞の捕捉方法の検討
研究計画当初は、マイクロピペットによる吸引捕捉が最も良いと考えていたが、最近のレーザー技術の進歩により、レーザー光による細胞の捕捉も可能になってきたので、比較検討を行った。吸引捕捉は、確実に強い力で細胞を固定できる点が最大の利点であるが、操作に熟練を要し、一定時間に多くの細胞の接着特性を測定することはむずかしい。レーザー光による捕捉は、細胞に対する障害が少なく、捕捉力をレーザー光の出力という数値で表すことができ、また自在に変えることができる。細胞間接着力の弱い変異細胞においてはその接着力の差を見いだすことができたが、強い接着力を測定するためには、通常のレーザー光では出力が弱すぎることが明らかになった。現在、装置の改良法を検討すると共に、分子レベルで接着特性を測定することが可能かどうかを確認する作業にも着手している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 伊藤雅彦: "The 220-kD protein colocalizing with cadherins in non-epithelial cells is identical to 20-1,a tight junction-associated protein in epithelial cells:cDNA cloning and immunoelectron microscopy" J.Cell Biol.121. 491-502 (1993)

  • [文献書誌] 古瀬幹夫: "Occludin:A novel integral membrane protein localizing at tight junctions." J.Cell Biol.123. 1777-1788 (1993)

  • [文献書誌] 月田承一郎: "Submembranous junctional plaque proteins include potential tumor suppressor molecules" J.Cell Biol.123. 1049-1053 (1993)

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公開日: 1995-03-23   更新日: 2016-04-21  

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