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1994 年度 実績報告書

細胞内酵素活性のin situ,real time観測法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05558092
研究機関東京工業大学

研究代表者

星 元紀  東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (20012411)

研究分担者 伊藤 良延  ニコン(株), 光機事業部, マネージャー
桜井 勝清  生化学工業(株), 東京研究所, 次長
千葉 和義  東京工業大学, 生命理工学部, 助手 (70222130)
キーワードプロテアーゼ / 細胞内酵素活性 / マイクロインジェクション
研究概要

本研究では、「生きた細胞」を「非破壊的」に用いて、細胞内酵素の分布と活性の変化を観察し測定する手法(観測法)を開発する。そのためモデル系として初年度より、主にヒトデ卵母細胞内のプロテアーゼ活性を測定してきた。
ヒトデ卵成熟は、プロテアーゼ阻害剤(Z-Phe-Ser-Argininal)によって阻害される。そこで、本研究で開発された細胞膜不透過性の蛍光物質(7-アミノクマリン-4-メタンスルフォン酸)にZ-Phe-Ser-Argを結合したプロテアーゼ基質を合成して、細胞内での酵素活性を測定すべく卵にマイクロインジェクションした。しかしZ-Phe-Ser-Argの配列が比較的疎水的なために、水溶液にはなりにくく、酵素基質の溶媒にジメチルスルフォキシドを使用せざるを得なかった。そのためマイクロインジェクション後に、基質が細胞内に析出してしまうことが明かとなり、測定が十分にできないことが判明した。さらにジメチルスルフォキシドは細胞内のリソゾームを破壊して、リソゾーム内に含まれていたプロテアーゼが放出される恐れも予測された。この弊害を避けるために、1)より親水性の蛍光物質の合成の検討、2)シクロデキストリン等で酵素基質を処理して親水性を高める技術の検討、を行なっている。
化学発光基質による測定は、新規発光基質の開発を続けているが、まだ適切な物質の合成に成功していない。とりあえず6年度に購入したフォトンカウンターを用いて、モデル系として、ルシフェリンとルシフェラーゼを卵内に注入し、細胞内におけるATP濃度の分布と、ルシフェラーゼ活性を可視化するシステムを開発している。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Yamazaki: "Trypsin-like Hatching Enzyme of Mouse Blastocysts : Evidence for Its Participation in Hatching Process before Zona Shedding of Embryos" Dev.Growth Differ.36. 149-154 (1994)

  • [文献書誌] Y.-K.Choo: "Differential Distribution of Gangliosides in Adult Rat Ovary during Estrous Cycle" Glycobiology in press. 5. (1995)

  • [文献書誌] K.Chiba: "A Periodic Network of G Protein βγ Subunit Coexisting with Cytokeratin Filament in Starfish Oocytes" Dev.Biol.in press.

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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