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1993 年度 実績報告書

超高分解能非共焦点型スライシング顕微鏡の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05558099
研究機関浜松医科大学

研究代表者

寺川 進  浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (50014246)

キーワードビデオマイクロスコピー / 高分解能光学系 / 多重光顕法 / 微分干渉顕微鏡 / Ca-イメージング / エキソサイトーシス / 好中球 / fura-2
研究概要

本研究では、レンズの色収差や球面収差の補正を犠牲にするというアイデアのもとに、光学顕微鏡の分解能をこれまでのものより上げることと、光学的スライシングを非共焦点方式によって達成することとを試験する。このために今年度は、(1)開口数の大きいレンズの製作、(2)2波長同時照明法による微分干渉像と蛍光像の多重観察について計画を進めた。最も根幹となる開口数の大きいレンズの製作については、オリンパス光学工業の全面的協力を得て7月から打ち合わせを繰り返した。この結果、視野中心のみをCCDカメラで撮るということから球面収差を犠牲にすることが決まり、現在可能な最高開口数の1.4を大きく越える理論開口値1.7を目標とすることとした。この段階で、カバーガラスや油浸用オイルも高屈折率のものにしなければならないことがわかり、それらの材料を探索した。その結果、ガラスは住田ガラスで、油浸用オイルは米国カーギル社の高屈折オイル(n=1.7)でよいことがわかった。このような細かい条件設定が終わり9月より設計に入った。この設計が完成したのが1月で、現在実際にレンズの研磨をしている段階となっている。これらの仕事のための費用は、設計費、謝金等で申請していたが、本学用度掛りの判断で完成したレンズを消耗品として購入することになった。この最も難しい段階を一応製作にまでこぎつけることができたので目標の半分は達成されたと考えている。今後予想される困難は、油浸用オイルが揮発性砒素化合物を含むため、レンズの組み立て(実際と同様に観察しながら職人がレンズ調節をする工程)をフード内で行わなければならないこと。顕微鏡観察にも換気における注意が必要なことなどが挙げられる。(2)の件については2枚のダイクロイックミラーを組み合わせることにより比較的容易に実現した。好中球とクロマフィン細胞について、分泌顆粒の開口放出がキナクリン蛍光法と微分干渉法とで同時観察でき、fura-2蛍光法と微分干渉法との同時観察もできた(94年度生理学会発表予定)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 寺川 進: "ビデオマイクロスコピーによる膵臓腺房細胞の開口分泌解析" 日本生理学雑誌. 55. 503 (1993)

  • [文献書誌] 桜井 孝司: "ビデオ顕微鏡によるランゲルハンス島の分泌パターンの解析" 日本生理学雑誌. 55. 503 (1993)

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公開日: 1995-02-08   更新日: 2016-04-21  

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