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1994 年度 実績報告書

超高分解能非共焦点型スライシング顕微鏡の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05558099
研究機関浜松医科大学

研究代表者

寺川 進  浜松医科大学, 光量子医学研究センター, 教授 (50014246)

キーワード微分干渉顕微鏡 / ノマルスキー顕微鏡 / 分解能 / ビデオマイクロスコピー / 光学顕微鏡 / エキソサイトシス
研究概要

光学顕微鏡の解像度は対物レンズの開口数によって決まり、現在の最高レンズでもはや限界に達したといわれてきた。しかし、高い屈折率を持つガラスの出現や、設計方針の転換によって、これを改善する道があることが分かりこの試験研究を開始した。
今年度は最も大きな目標としていた、高い開口数を持つ微分干渉用対物レンズの作製をおこなった。昨年度の設計に基づきレンズの研磨、組立、調整を行い最終試作品ができあがった。数値上の規格は以下のようになった。
高分解能微分干渉観察用対物レンズ
名称 アポ HR(オリンパス)
開口数 NA=1.65
倍率 100倍
適応波長域 700〜400nm
最適中心波長 450nm
油浸レンズ
油浸用オイル カ-ギル社 高屈折率オイル(n=1.78)
カバーガラス 高屈折率タイプ 光学研磨製品 (特製品)
これまでの最高値であるNA=1.4を上回るレンズが完成した。これによる実際の観察テストを、ビデオ顕微鏡方式を用いて、培養ニューロン、活性化血漿板、小腸上皮細胞にておこなった。ニューロンではフィロポディア像が、血漿板では細胞内顆粒と刺突起が、小腸上皮ではマイクロビライが、これまでのどのレンズによるよりも鮮明に捉えられた。推定分解能は0.1μmに達した。残された問題点は、カバーガラスの入手が制限されていること、油浸用オイルが数分のうちに光によって着色し、光透過性がやや低下してくること、コンデンサー側の開口数も対物レンズにあわせてあげる必要があること、などである。試作レンズの性能チェック用にもう一つ同じ規格のレンズを作ってあるので、これをコンデンサーレンズとして現在改良中である。すべてのシステムが完成した段階で、ニューロンのシナプスの開口放出をリアルタイム観察する試験をおこなう予定である。本試作品は十分商品化可能と判断された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 寺川進: "トランスミッター放出の可視化" ブレインサイエンス. 6. 51-58 (1995)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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