研究課題/領域番号 |
05558112
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中村 孝志 京都大学, 生体医療工学研究センター, 助教授 (10201675)
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研究分担者 |
吉原 聡 日本電気硝子(株), 生体材料開発室, 研究員
谷 嘉明 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (90026881)
小久保 正 京都大学, 工学部, 教授 (30027049)
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キーワード | 生体活性セメント / 生体活性ガラス / BIS-GMAレジン / PMMA骨セメント / 人工関節置換 / 骨置換材料 |
研究概要 |
1.粉体配合量とセメントの持つ物理的、生物学的特性の研究;本セメントのガラス粉体配合量を変化させ、力学的強度の測定および動物実験による骨親和性を評価した。その結果、粉体配合量を30%まで減少させても本セメントはPMMAセメントの2倍以上の圧縮強度を示し、また、ラット脛骨内に埋入し、生体活性をみると生体活性ガラスフィラーを70%から30%まで減らしても生体活性がみられた。 2.本生体活性セメントの生体内での経時的変化の研究;本セメントをラット脛骨に埋入し、経時的に屠殺して、組織学的検査を行った。その結果、埋入後経時的にセメント周囲の新生骨形成が進行し、また、6ヵ月までの経過観察においては、生体内劣化の所見は認められなかった。 3.本生体活性セメントの荷重下での研究;犬大腿骨の中央部を金属性の骨置換材で置換し、この固定に本生体活性セメントを用いた。組織学的検査の結果、本セメントは荷重下条件でも骨と介在組織なしに直接結合を認めた。また、引き抜き試験において本セメントはPMMAより高い引き抜き強度を示した。 4.プレクリニカルな実験;犬用人工股関節を本セメントを用いて固定した実験を行っている。現在進行中であるが、3カ月までの取り出した結果では、既存のPMMAより優れた固定性を示していた。
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