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1994 年度 実績報告書

心筋局所での循環、制御、物質移動評価用の心筋組織液連続採取マイクロプローブの開発

研究課題

研究課題/領域番号 05558119
研究機関川崎医療短期大学

研究代表者

望月 精一  川崎医療短期大学, 医用電子技術科, 講師 (60259596)

研究分担者 松本 健志  医用電子技術科, 講師 (30249560)
後藤 真己  医用電子技術科, 助教授 (50148699)
小笠原 康夫  川崎医科大学, 医学部, 講師 (10152365)
辻岡 克彦  川崎医科大学, 医学部, 助教授 (30163801)
梶谷 文彦  川崎医科大学, 医学部, 教授 (70029114)
キーワードマイクロダイアリシス / 生理活性物質 / 回収率 / 腎臓 / 心臓 / 高速液体クロマトグラフィー
研究概要

昨年度の回収用膜の基礎的な評価に引き続き、本年度は、臓器中から生理活性物質などの回収を試みた。具体的には、(1)イヌ腎皮質中の組織間液中の生理活性物質(アデノシン、アンギオテンシンII)の濃度計測、(2)虚血時にラットの心臓から生成するアデノシン3リン酸(ATP)の代謝産物であるアデノシン、イノシン、ヒポキサンチンの回収・濃度計測に応用した。
回収には、分画分子量2万のポリカーボネート製マイクロダイアリシスプローブを用いた。予備実験によるアデノシンの回収率は、約15%、アンギオテンシンIIの回収率は、約7%であった。
イヌ腎皮質からのアンギオテンシンII回収実験では、数ppmオーダーの低濃度ながら連続的な回収が可能であることを確認した。しかし、回収中の膜の劣化(タンパク質などの吸着)が認められ、前処理、他の膜素材の応用などをさらに検討する必要があると考えられた。ランゲンドルフ灌流装置を用いたラット摘出心の予備実験では、肺動脈からの駆出液を回収して分析した。すなわち、アデノシン、イノシン、ヒポキサンチンを回収して濃度を測定したところ、虚血に伴って著しく増加するアデノシンとその代謝産物の動態を連続的にモニターできることを確認した。これらの予備的な検討をもとに、現在、マイクロダイアリシス法を心筋局所に導入してATP代謝物を回収・計測する実験遂行中である。
さらに、既に予備的な評価実験を進めている血管内皮由来弛緩因子(EDRF)すなわち一酸化窒素(NO)計測用微細電極を中空糸の中に組み込んで、NOと上記の生理活性物質とを同時に計測して、血管調節機構、虚血時心筋の代謝動態を検討していく予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 望月精一 他: "微細NOセンサーによる摘出イヌ大腿動脈壁中のNOの測定" Japanese Circulation Journal. 59. 389 (1995)

  • [文献書誌] 福廣吉晃 他: "虚血再灌流障害におけるadenosineの消長について" 日本心臓血管外科学会雑誌. 24. 165 (1995)

  • [文献書誌] Seiichi Mochizuki 他: "Effect of intra‐myocardial slosh phenomenon on the endothelial cell form of the coronary artery" Proceeding of the World Congress on Medical Physics and Biomedical Engineering. 1. 201 (1994)

  • [文献書誌] 望月精一: "循環器システムに見る生体機能とその応用の可能性" 化学工学. 58. 549-551 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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