研究課題/領域番号 |
05559005
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井野 正三 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70005867)
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研究分担者 |
霜越 文夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (00013409)
長谷川 修司 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00228446)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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キーワード | 反射高速電子回折 / 表面電気伝導 / エピタクシー / 半導体表面 / 金属超薄膜 |
研究概要 |
平成5〜6年度において、低温用反射高速電子回析(RHEED)・表面原子層物性測定のための試料ホルダーと各種の測定装置を作製し、これを既設の超高真空RHEED装置に取り付けた。これを用いて、エピタクシー過程における、RHEED強度振動、表面元素の深さ分布、表面電気伝導などの測定を行った。 エピタクシャル成長を支配する重要な因子は、下地表面の温度、蒸着の速度、原子の供給方法などである。そこでSi(lll)上にAgやCuを蒸着する際に、下地の表面温度や蒸着速度を系統的に変えて実験を行なった。その結果、(1)表面温度が160Kの低温にすると、意外な事には、室温の場合よりも多くのRHEED強度振動のピーク(20〜46ピーク)が出現した。(2)毎分20ML以上の大きな成長速度にすると、多数の振動ピークが現れることを初めて見い出した。(3)以上の実験結果は、表面の温度や蒸着速度の変化が原子の拡散長に変化を生ずるものと考えられ、これを考慮した新しい成長模型を提唱した。 Si(lll)-√<3>×√<3>-Ag構造上にAuを蒸着したときに見出された「置換原子成長」や「浮遊原子成長」などの奇妙な現象についてその温度効果を研究した。その結果、この様な成長モードで形成された構造は約300℃以下では安定であった。しかし、400℃以上では不安定であり、AuとAgは合金化することが判明し、従来のAu-Ag合金の状態図とも矛盾しなかった。このような結果は、Au-Ag合金の安定性について再検討を迫る新しい実験結果であり、興味深い新しい問題提起であると考えられる。 またSi(lll)上のAg成長過程においては、√<21>×√<21>-Agおよび6×6-Ag構造が現れることを発見し、これらの構造と表面電気伝導が密接に関連していることを初めて実証した。
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