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1994 年度 実績報告書

来世信仰は死の不安を和らげるか?

研究課題

研究課題/領域番号 05610031
研究機関大阪市立大学

研究代表者

金児 暁嗣  大阪市立大学, 文学部, 教授 (10047350)

キーワード来世信仰 / 死の不安 / 死観 / 尺度構成
研究概要

来世信仰と死への態度,とくに死の不安との関係について実証的把握を試みるため,以下の研究が行なわれた。
前年(平成5年)度の研究で使用された来世と死にまつわる質問項目は,キリスト教文化圏でなされた研究を踏襲したものであったので、平成5年度から6年度にかけて,日本人の心性に適った来世信仰と死観(死への態度)の尺度の標準化を試みた。大学生442名の回答に因子分析を施した結果,来世観については,「来世信仰」,「理想の世界」,「現世志向」,「輪廻」,「心の不安」の5つの因子,死観については,「暗黒と消滅」,「苦痛と恐怖」,「浄福な来世」,「無関心と逃避」,「人生の集大成」,「生の証」,「未知なるもの」,「虚無主義」,「身近なこと」の9因子が析出された。この結果に基づいた尺度構成では,信頼性と妥当性の高い尺度を構成することができた。また,後続の研究のために,これらの尺度を等価な2対の尺度に分割することを試みた。この結果,「身近なこと」を除くすべての尺度を等価な2対の尺度に分けることができた。
引続いて,もともと来世信仰を有する人が,死の不安に直面したときに来世信仰を高めることによってその不安を軽減しようとする,との仮説にもとづき,上記の研究による等価な2対の来世観と死観尺度を使用して、実験が行なわれた。仮説はほぼ検証されたが、今後宗教的信仰をもった人について同様の実験を試みる必要があるとされた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 金児暁嗣: "大学生とその両親の死の不安と死観" 人文研究(大阪市立大学文学部紀要). 46. 537-564 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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