来日して1年目の留学生の適応過程の変化を縦断的に研究することが本研究の目的である。そのため1993年度は以下のように研究を進めた。 1) アカルチュレーションに関する質問紙調査:アカルチュレーションをめぐる問題について、93年度中に5月、9月、3月の3回集団実施による質問紙調査を実施した。また、その結果を因子分析などの統計的手法で縦断的に分析し、アカルチュレーション過程に対する要因について考察した。 2)1993年度に来日した留学生を対象にした組織的な面接調査:具体的なアカルチュレーションに関連する経験や課題を個別的に聴取した記録を収集・整理・分析し、異文化適応をめぐってカウンセリングを行った事例について、アカルチュレーションの観点から考察した。 1)、2)から得られた結果を1994年5月に第15回異文化間教育学会において発表予定である。
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