研究課題/領域番号 |
05610106
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
藤原 武弘 広島大学, 総合科学部, 助教授 (20033706)
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研究分担者 |
高井 次郎 名古屋市立大学, 教養部, 講師 (20226731)
田中 共子 広島大学, 留学生センター, 助手 (40227153)
西村 良二 広島大学, 総合科学部, 助教授 (10122722)
南 博文 広島大学, 教育学部, 助教授 (20192362)
堀 忠雄 広島大学, 総合科学部, 教授 (10020132)
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キーワード | Cherished Possessions / 適応 |
研究概要 |
Cherished Possessionsとは、個人にとって重要な所有物を意味し、拡大自我の一部とも考えられる。本研究は、環境移行事態への適応過程の中で、Cherished Possessionsがどのような意味や機能を果たすのかについて、主に質問紙調査法により明らかにした。大学生ならびに小学生を対象としてCherished Possessionsの意味と機能に関する基礎的研究を行ない、その研究成果は日本グループダイナミックス学会、中国四国心理学会にて発表した。新たに得られた知見は、Cherished Possessionsを「何かを行なうための道具、身体によって操作する」Action Object(AO)と「熟考の対象として意味を持つもの」としてのContemplation Object(CO)に分けた場合に、男性はAOが多く、女性はAOとCOに差が無く、またCherished Possessionsの意味としては、AOは有用性、COは思い出としての意味があることが明らかになった。更に在日留学生を対象とした調査は既に実施済みで、現在データを解析中である。現在のところで得られた知見は、留学生の場合には本、衣類、カード、金といった、有用性に関係したACが多いという特徴が見られる。 Cherished Possessionsの適応機能に関する研究は、現在計画中であり、Cherished Possessionsの定義と測定については問題はないが、適応過程をどのように定義し、測定するのかについて若干の問題点がある。
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