研究課題/領域番号 |
05610117
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
杉山 善朗 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50045332)
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研究分担者 |
森山 美知子 山口女子大学, 家政学部, 助手 (80264977)
佐藤 豪 札幌医科大学, 医学部, 助手 (90150557)
中村 浩 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20136956)
竹川 忠男 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (50045366)
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キーワード | 身体・心理・社会的ストレス因 / 認知ストレス反応と情動ストレス反応 / 多変量解析 / ストレス反応尺度 / 尺度の信頼性と妥当性 / 尺度の実際的適用法 / 高齢期の生涯発達心理学的理解 / 高齢期心理臨床 |
研究概要 |
研究第1年度(平成5年)では、北海道、山口県、岩手県在住の高齢者1290名を対象に、身体・心理・社会面のストレス因によるストレス認知反応およびストレス情動反応の連関を65項目の質問紙および面接によって得られたdataの多変量解析を施した検討結果から、若干の知見が示唆された。この成果に基づき実施した研究第2年度(平成6年)の実績の概要は次のとおりである。 1.ストレス尺度作成作業を完成させるため、対象集団の性質と人数について若干補正の上dataを求めた。 2.内的整合性の検討による尺度の信頼性を確かめた。 3.高齢者個人ごとの身体・心理・社会的変数に起因する各種ストレス特性と認知、情動反応との連関性について(1)多変量解析的な検討(主として林の数量化IおよびII)を実施し、尺度の妥当性を検討し、その生涯発達心理学的意味を考察した。(2)この際、設問項目の配転の重み付け調整も併せて行なった。(3)このようにして得たストレス反応得点を身体・心理・社会的特性別に分類して示すプロフィール表現化を図り、高齢者ストレスの測定のための実際的適用に当っての工夫を試みた。 これらの結果を通して、高齢者に共通する普遍的な心理的ストレス反応と高齢者個人に特有な心理的ストレス反応を区分するアプローチが、老年期の生涯発達心理学的理解の新しい展開のみならず、その心理臨床において重要なポイントになることを示した。
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