平成5年度は、来年度の本格的な調査にむけて、調査の枠組と調査項目の作成を適切に行うため、高齢者世帯のききとり調査を少数行い、家事遂行の状況と家事援助ニードの概略を把握した。また、もと保健婦などのききとりも行い、これを調査票に反映させた。その結果、高齢者の自立度を(1)日常生活動の自立度(2)地域で独立して生活できるための身体上の自立度(3)精神的な自立度の三領域からとらえたいと考えるに至った。(1)については、家事援助ニードをより詳細にとらえる尺度開発(2)については地域の実情を考慮した尺度(3)についてはこれまでは痴呆のスクリーニングに用いられた尺度なので、もっと一般の高齢者向けの尺度が必要とされていると結論できる。
|