東京都郊外のK市に住む、一方が70歳以上(少なくとも)の高齢者夫婦を対象として、家事援助ニードに関する調査研究を行った。サンプルは367世帯の夫と妻で、調査票と依頼文を郵送し、自記式で記入してもらい、訪問して回収した。対象が高齢であるので、訪問の際、ききとって面接調査になっている場合もある。結果は次のとおりである。 1)9割ほどの妻は健康で日常生活に不自由していないが、およそ半数の妻が家事を時々負担に感じている。 2)ソシアルサポートネットワークの一員としてあげられるのは、配偶者や別居の子供が多く、近隣や専門家はあまりあがってこなかった。 3)対象者が仮にねたきりになり、その配偶者が元気な場合に、家内のケア提供者(配偶者や子ども)と福祉サービスやサービス産業のサービスなどのいずれを購入するつもりであるのかを選んでもらったところ大きな男女差が見られた。夫は妻からのケアを在宅でうけることをより望み、妻はより福祉サービスを望んだ 4)対象者がねたきりになり、配偶者が元気な場合は、選択に大きな男女差はなく、「病院」を選択したものが多かったが、夫婦の一致はそれほど大きくはなかった。ついでホームヘルパーを頼む、子供に介護してもらうの順であった。 5)対象者の配偶者が寝たきりとなり、回答者が介護することになる場合、どの様に介護したらいいのかをたずねると、夫婦とも4割前後が自宅で自分が介護すると答えた。、妻の回答の方が「病院」という回答が夫より高率であった。 ほかに余暇行動と幸福感の関連など今後とも分析を続ける
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