まず、現代の都市の住民はどのような社会的ネットワーク(個人が取り結ぶ社会関係の総体)を形成しているに関する内外の研究を検討した。次に、都市の住民の社会的ネットワークを検証するため、岡山市の旧市街(昭和29年以前に既に岡山市であった地域)に居住する60歳未満の既婚女性を対象に平成5年10月に社会調査を実施した。この調査では、調査対象者を確率比例抽出法によって、抽出した。岡山地区には、59の選挙の投票区が設定されている。投票区の人口でウェートづけした上で、それから35の投票区を選び、それぞれから20人ずつを選挙人名簿より標本を抽出した。2度選ばれた投票区もあったが、そこからは40人ずつを抽出した。そして、合計で700人からなる調査台帳を作成した。調査は面接法によって実施した。平成5年10月1日に調査依頼の葉書を台帳に記載された人に出した。10月9日から10月17日までの間に、調査員が該当する女性を訪問し、面接によって調査を行った。有効票数は398であり、無効票数は302であった。平成6年3月に、収集したデータをコンピューターに入力し終わった。 社会調査に予想以上の時間がかかってしまい、データを本格的に分析できてはいない。現在、単純集計表を作成している。
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