研究課題/領域番号 |
05610180
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
後藤 守 北海道教育大学, 教育学部・札幌校, 教授 (00002478)
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研究分担者 |
玉井 康之 北教大, 釧路校, 講師 (60227262)
池田 哲子 北教大, 旭川校, 教授 (80002773)
門脇 正俊 北教大, 岩見沢校, 教授 (40002761)
佐藤 有 北教大, 釧路校, 助教授 (10125370)
小山内 洸 北教大, 釧路校, 教授 (40107230)
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キーワード | 僻地校 / 農山村地域 / PTA / 幼稚園・保育所 / 障害児保育 |
研究概要 |
本年度の研究では僻地校のもつ地域との有機的連関を明らかにしていく前提として、北海道全体の小学校を対象にし、学校と地域の関係を次の6つの側面から、調査資料を収集し、統計的にその実態を分析した。1.北海道の歴史的規定から生ずる学校と地域の結びつき、2.PTAの構成・活動からみた学校と地域の結びつき、3.行事の運営からみた学校と地域の結びつき、4.近年重要になっている体験学習からみた学校と地域の結びつき、5.社会教育活動からみた学校と地域の結びつき、6.障害児の受け入れ状況からみた学校と地域の結びつき。 分析の結果、北海道の場合、開拓の特殊性から、財政的にも未確立な中で地域住民が学校創立・建築に大きく関わっていたことが明らかにされた。さらに、このような歴史的特性は、PTA創立の時にも継承され、現在でも、北海道の3校のうち1校は地域住民の全戸がPTAに加入しているのである。これらの傾向はいずれも、農山村地域で顕著に見られた。このような学校と地域の関係は双方の関係の内実の形成に深く関係しており、運動会や地域の祭りなどの行事では学校と地域が共催で行う地域も多い。とりわけ、農山村では通常学校の行事である運動会が地域住民の行事として位置づいていたり、地域の祭りを学校が教育課程の一環に位置づけたりする傾向を示している。また、幼稚園・保育所における障害をもつ幼児の受け入れ状況を通した分析では都市部よりも郡部の幼稚園・保育所の方が、地域の教育機関としての意識が高く、地域のニードを受け入れる保育の土壌が形成されていることが明らかにされた。 今後の研究は同様の側面からアラスカ、ロシア、中国、オーストラリア等の地域の特性の分析が求められている。
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