本年度は、研究の最終年度として、 1.引き続き、養護学校卒業後の重度障害者を中心とした自主学習活動グループを構成し、学校教育終了後の彼等に必要な教育的係わり合いについて、調理活動や個別の課題学習の場を設定し、実践を行ってきた。 2.そうした実践においては、学校教育終了後も彼等の生活に視点をおいた知的な学習が必要であることが示唆された。 3.また、彼等が主体的に活動に関わる状況においては、指示や指導あるいは強制といった方法によらない係わり手が自らの係わり方を主体性をもって問う対処の仕方がいかに重要であるかが明らかとなった。 4.一方、養護学校等を卒業した重度の障害児(者)は、作業所や施設での単調な生活を過ごすことが多く、彼等の社会適応を考える場合も、生涯を通じた学習の場を保障することが重要であることも示唆された。 5.さらに、こうした実践からは、本来学校教育で行われるべき彼等の生活に必要な知的な学習がより適切に行われるための要件の検討された。 6.以上を踏まえ、最終報告書の作成を行った。(現在印刷中)
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