この研究は、大学、短大、専門学校などの中等後教育機関の新規卒業者がどのような社会的、制度的プロセスを経て就職しているのかを、日米の2カ国について比較検討することを目的とした。今年度は、日本については、新規大卒者の就職状況および、就職にいたるプロセスを調べるために、全国10大学の、経済、経営学系の4年生約1000人を対象とした質問紙調査を実施した。この調査では、「買い手」市場」と呼ばれた1994年卒の大卒市場において、就職予定者たちが、大学の就職部や先輩後輩関係をどのように利用しているのかを明らかにすることをめざした。現在、集められたデータの分析途上である。 また、アメリカについては、日本と比較を行うために文献研究を進めた。とくに、経済系の大学院の卒業者が、プレイスメント・オフィスをどのように利用して、求職行動を行っているのかについて、文献研究を進めた。 以上の成果をもとに、今後論文としてまとめていく予定である。
|