研究課題/領域番号 |
05610200
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
白石 裕 京都大学, 教育学部, 助教授 (50025110)
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研究分担者 |
石村 雅雄 光華女子大学, 文学部, 講師 (80193358)
淀川 雅也 京都大学, 教育学部, 助手 (20240369)
高木 英明 京都大学, 教育学部, 教授 (30034797)
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キーワード | 教育政策 / 省庁間の協力関係 / 補助金行政 / 教職員定数 / 地方財政計画 / 地方公共団体 / 文部省 / 自治省 |
研究概要 |
教育政策形成における省庁間の協力関係に関する本研究は、2ケ年に渡る研究であるが、初年度の本年は文献収集と面接調査とを行った。文献収集については、入手し得るかぎりの文献を収集する一方で、文部省、自治省をはじめとする関係省庁並びに地方公共団体等において直接資料の収集をおこなった。これらの文献・資料の本格的な分析は2年度の研究に待つことになるが、現在の時点での分析によれば、省庁間の協力関係はきわめて多様な形態を示していることがうかがわれる。面接調査については、省庁間の関係が地方の段階に反映されているであろうという想定のもとに、府県教育委員会並びに知事部局の財務担当者に面接し、教育政策形成における各省庁の関与の実態について聞き取り調査を行った。なお、面接調査の調査項目については、以下のような項目について調査した。すなわち、義務教育費・高等学校教育費にかかる補助金行政の実態、教職員定数に関する国・地方公共団体間の調整、地方財政計画に関する各省庁間の調整と地方公共団体への連絡等である。このような面接調査によって、教育政策形成における国と地方公共団体との関係はあるパターンに従って自動的に処理される形をとっており、省庁間の関係は、地方においてはほとんど顕現することがないという結論が導かれた。したがって、地方公共団体の行政事務を通して省庁間の関係を具体的に把握することが困難であることが明らかになり、2年度は各省庁の関係行政事務担当者等に直接面接し、具体的な政策形成の過程を考察する必要のあることがわかった。
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