研究概要 |
「朝鮮三国時代における横穴式〓墳の出現と展開」(『国立歴史民俗博物館研究報告』47,1993年3月)の論文を基礎として,次の論文を発表した。 「遼東と高句麗壁画-墓主図像の系譜」(『朝鮮学報』149,1993年10月)「装飾古墳の源流-東アジアの装飾墓」(『装飾古墳の世界図録』国立歴史民俗博物館,1993年10月) 中国東北地方の魏晋代の壁画墳と高句麗壁画の比較研究をおこなうなかで,高句麗壁画墳の源流と壁画の展開過程を明らかにした。とくに壁画における墓主図像の特性について論じた。また日本の装飾古墳と古代朝鮮の古墳壁画との比較,装飾古墳の源流について概観した。 平成5年10月には,吉林省集安及び遼寧省桓仁の高句麗古墳群を踏査し,壁画の調査をおこなったが,そうした成果をもとに,四神図などの壁画の題材についてまとめるつもりである。なお6年度にも,渤海などの古墳壁画の調査を実施する予定であり、高句麗・渤海・唐の壁画墳と高松塚壁画墳の比較研究をおこなう。
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