研究代表者は、昭和58年パソコンを利用した最初の言語地理学的データ処理システムSEAL(DISK BASIC版)を開発、平成3年には機器の進歩に対応するためにシステムを改良してSEAL第2版を発表、さらにMS-DOS BASIC版に移し変え第3版とした。本研究の目的は、上のような経過を踏まえ、パソコンによる言語地理学データの分析さらに容易にし、手作業ではできないパソコンならではの分析手法を確立することである。本年度は前年度までに改良を加えられた第3版のSEALシステムを用いて実際の調査結果への適用、分析を進めるとともに、SEAL用に入力されたのではない他の調査データをSEALにより分析するための方法の研究などを行った。 1.SEALを用いて、徳之島音韻調査のデータ入力と分析、地図化を研究補助者の協力を得て進めた。個別項目別の分析を行い、総合的分析のための基礎データを蓄積した。 2.従来SEALで扱うことのできるデータはBASICのデータ文で作られたデータだけであったが、テキストファイルとして蓄積されている他調査のデータを扱うことができるようシステムの改良を行った。 3.言語地理学関係の書籍を購入し、システムの改良や分析の方法について研究を行った。
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