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1994 年度 実績報告書

アイルランド:憲法裁判の王国-保守的カトリシズム社会と現代憲法の価値の実現-

研究課題

研究課題/領域番号 05620018
研究機関東邦大学

研究代表者

元山 健  東邦大学, 理学部, 教授 (80116285)

キーワードアイルランド / 憲法 / 裁判制度 / 選挙制度 / 比例代表 / イギリス
研究概要

今年度は前年度に引き続き、予定通りにアイルランド史の歩みとアイルランド社会の発展をたどりながら、研究課題であるアイルランドの憲法裁判の意義を位置づける作業に従事した。
また所期の予定通り、法令・判例および関連諸領域も含んで、その他の文献の入手に努めた。さらに関係研究者との情報交換に努めた結果、大きな知見を得ることができた。以上の結果、次のような成果を得ることができた。
(1) EC(EU)加盟に伴って、アイルランドの憲法裁判において、ECの法理論の影響が強まり、逆にアイルランド法曹もEC法の展開に影響を与えていること。
(2) アメリカの影響力が、特に戦後、大きくなっていること。これは理論だけでなく、人的にも、例えば、最高裁判事をはじめ、多くの法曹(学生)が合衆国で学位等を得ていることにも見られる。
(3) イギリスの影響力の法曹における一定の低下が見られること。とはいうものの、バリスター・ソリシター制度の堅持などではイギリス以上にコモン・ロ-伝統に忠実な側面も多くみられル。
(4) 本研究の過程で、ダブリン大学の法学教員との研究連絡をとることに成功した。その第一歩として、本年、トリニティ・カレッジ憲法教授ジェラルド・ホ-ガン氏を本務校に招待することを得た。
他方、歴史的研究に予想の外時間を取られた結果、以上の成果をいまだ全面的に発表しえていない。
(5)にも述べたように、本研究を契機にして、アイルランドの研究者と共同の研究をする機会も確保しえたので、既存の成果発表に加えて、残りの成果の発表の機会を得る予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 元山健: "アイルランド選挙制度考-単記移譲式の経験を総括する-" 早稲田法学. 69. 23-50 (1994)

  • [文献書誌] 元山健: "成文憲法制定論議とその射程" 比較法研究. 56. 131-135 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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