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1994 年度 実績報告書

現代社会国家における国家関与の基礎と限界に関する総合的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05620020
研究機関早稲田大学

研究代表者

大須賀 明  早稲田大学, 法学部, 教授 (80063593)

研究分担者 西原 博史  早稲田大学, 社会科学部, 助教授 (10218183)
今関 源成  早稲田大学, 法学部, 助教授 (90147942)
後藤 光男  早稲田大学, 社会科学部, 教授 (70170470)
キーワード社会国家 / 福祉国家 / 現代国家 / 国家関与 / 社会権
研究概要

本研究は、現代国家を「社会国家」という視点から見つめなおし、社会政策の次元と個人の自由に対する保護の次元の両者を総合する形で、国家が重層的に人間の自由と人間性を実現するために行う社会国家の積極的関与を研究対象としてきた。その際、本研究の目的は、こうした国家の関与が憲法上必要な場合、許される場合、許されない場合を識別する基準を現実に展開される国家関与の実務との関係において析出することに置かれている。
1994年度は、研究分担者が担当する個別領域における研究を取りまとめ、各自論文の形で成果の一部を発表した。研究代表者は、この論文を編集して単行本『社会国家の憲法理論』を編んだ。後藤は、現代における国家の枠を越えた労働力移動の問題と、それによって生じる社会国家の民主的正当性に関する新たな課題を探り、外国人の人権主体性を踏まえて、外国人への選挙権保障が必要となっているとの認識を提示する。今関は、フランスにおける福祉国家論の再検討を行い、「保険」というものが民事責任に取って代わるところに福祉国家の成立を見る新しい福祉国家論との関係で、社会国家の新たな位置づけと方向性に関する提言を行う。西原は、社会国家における基本的人権の役割に関する問題を扱い、社会国家が人権を制限しながら実現するというアンビヴァレントな関係に立つことを踏まえて、基本的人権が社会国家の目的プログラムとして果たせる意義の限界を提示する。
これらの個別領域における研究成果を受けて、研究代表者は、「現代人権の保障と国家の関与」という点に関して新たな理論的提言を準備している。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 後藤光男: "外国人の参政権--地球選挙権に向けて--" 大須賀編「社会国家の憲法理論」. 印刷中.

  • [文献書誌] 今関源成: "自由主義的合理性の変容と福祉国家の成立" 大須賀編「社会国家の憲法理論」. 印刷中.

  • [文献書誌] 西原博史: "社会国家的基本権解釈の源流" 大須賀編「社会国家の憲法理論」. 印刷中.

  • [文献書誌] 大須賀明編: "社会国家の憲法理論" 敬文堂(印刷中),

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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