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1994 年度 実績報告書

被疑者・被告人の包括的防御権-「裁量の容体」から「権利への主体」への転換のために

研究課題

研究課題/領域番号 05620039
研究機関神戸学院大学

研究代表者

渡辺 ぎ修  神戸学院大学, 法学部, 教授 (50140398)

キーワード包括的防御権 / 適正手続 / 逮捕 / 拘留 / 聴覚障害者 / 外国人
研究概要

関西所在の裁判所で、甲山事件はじめ大小の事件の裁判傍聴を行い、手続の様々な段階における被告人の手続からの疎外状況を把握しつつある。その中で、今年度は、逮捕拘留中の取調べが病理を生む大きな原因であることを、実例を通じて確認する作業を続けた。また、これを克服する弁護活動の実情調査等について、理論面の検討を含めて、論文をまとめる作業を行なった。
さらに、この点については、継続研究の必要があり、現在も実務家との学者の研究プロジェクトを続けている。これは、95年6月の刑法学会の分科会で成果をまとめる予定である。
各地で継続する聴覚障害者被告事件を積極的に傍聴するとともに、担当の弁護士、手話通訳者と研究交流会を各傍聴の毎にもつように努めた。裁判所サイドが考えている公正な手続・公正な通訳保障のあり方と、聴覚障害者の側なり手話通訳の側からみたそれとの食い違いがあるか・ないか、実務がどのあたりで落ち着こうとしているのか、見極める段階にある。
外国人事件の傍聴と、事件関係者、弁護士などとの面接・調査などもすすめている。とくに、外国人事件と量刑のありかたを巡り、刑罰の意味を含めた検討作業を実例を通じて進めた。これも、事件が控訴されたので、継続検討中である。
甲府地裁係属の甲府信金女子職員誘拐殺人事件を捜査段階からフォローするとともに、判決公判傍聴を行ない、被告人の防御と適正な量刑のありかたを巡る検討を行なった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 渡辺 修: "司法の裁量による「適正手続」から被疑者の「包括的防御権」へ" 神戸弁護士会・刑事弁護センター通信. 8号. 1-19 (1994)

  • [文献書誌] 渡辺 修: "逮捕に関する準抗台の可否" 判例タイムズ. 842号. 26-32 (1994)

  • [文献書誌] 渡辺 修: "聴覚障害者と刑事手続" 神戸学院法学. 24巻1号. 113-137 (1994)

  • [文献書誌] 渡辺 修: "ビデオ撮影を伴う尾行行為の法的限界" 神戸学院法学. 24巻2号. 67-87 (1994)

  • [文献書誌] 渡辺 修: "「当番弁護士」に期待するもの" 大阪弁護士会・大阪における当番弁護士活動(第2集). 4-10 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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