介護者と介護労働力への関心は、ここ10年に高まりをみせている。本研究は、アメリカ、フランス及びイギリスの高令者を家庭で介護する人々について概観したものである。人口の高令化をはじめ家族構成の変化それに女性の労働力率の上昇が介護者への大きな圧力として働いている。 介護者は、次の想定すなわち高令者が地域でくらすということと密接につながっている。今日平均的な女性は、育児に17年、両親の介護に18年をついやすといわれている。 公共部門と私的部門は、ともに介護者の支援にむけてさまざまな取組みをおこなっている。しかし、そうはいっても介護者は、長期にわたる介護を主として担っており、今後とも高令者介護の主な担い手であり続けることになる。 介護者は、主として女性であり、働く女性が介護と職業とのあつれきに悩まされることが少なくない。フランスでは介護を市場サービス化する為の政策が90年代に入って手がけられ、その雇用効果とともに関心を呼んでいる。
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