商業施設の立地については、Jacques Thisse氏との共同研究を行い、近々International Journal of Industrial Organization誌(Vol.13)に刊行される予定である。これは、空間的寡占の下で、価格競争と立地競争がもたらす経済的帰結を扱ったものであり、1994年にRegional Science and Urban Economics誌(Vol.24)に掲載された2次元モデルの論文、およびワーキングペーパー(No.25)にまとめた価格政策に関する論文と密接に関連している。 住宅立地については、不動産市場における価格分析を行い、ワーキングペーパーにまとめた(No.20)。これは、大阪大都市圏の地価データを用いた実証分析と、空間競争理論および非線形価格理論に関する分析である。 産業立地については、University of PennsylvaniaのMasahisa Fujita氏と共同で、戦後わが国の経済発展過程を時系列の地域データを駆使して実証研究を行った。これは近々Regional Science and Urban Economics誌(Vol.25)に刊行される予定である。特に、国際間分業・地域間分業と地域経済、さらには東京一極集中との関係に焦点を当てた。これはまた、大阪大学の八田達夫教授と共同で行った都市内の交通混雑と集積の経済性に関する論文やJournal of Urban Economics誌(Vol.34)に掲載された論文にも関連性がある。
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