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1994 年度 実績報告書

近世イギリスにおける自然環境の認識

研究課題

研究課題/領域番号 05630044
研究機関山形大学

研究代表者

國方 敬司  山形大学, 人文学部, 教授 (70143724)

キーワードイギリス / 近世 / 農業 / 自然 / 環境 / 文献目録 / データベース / 農学
研究概要

1.ジョン・シンクレアやアーサー・ヤングの主導するThe Board of Agricultureのもとですすめられた州ごとの農業慣行・農業事情の調査報告書は,自然環境と農法との結びつきを詳細に分析した宝庫である。しかし,そこにおける調査方法ならびに調査項目は一様ではなく,かなりのばらつきをみせていた。この点は、ウィリアム・マ-シァルが糾弾しているところであるが,そうではあるにしても,こうした調査が実施されること自体地域ごとの多様性を前提にしていたのである。
2.18世紀末から19世紀の初めにかけて公にされた各州の農業報告書の中でも,アーサー・ヤングやジョン・シンクレアによって書かれたものはわが国でも高く評価され,これまでにも当時の農業慣行や経営分析にしばしば史料として用いられてきた。それにたいして,トーマス・デイヴィスの著したウィルトシァに関する報告書はいままであまり顧みられることがなかった。だが,これらの報告書(1794年に初版,1813年第2版)は実際にはマーシャルによってきわめて高く評価されていたのである。それらの報告書では,地域区分がなされ,それぞれの土壌や気候条件などが叙述され,それに基づいて農業慣行とか経営規模などが分析されている。ここにおける自然環境の地域差に関する認識は,17世紀前半のジョン・オ-ブリのそれとは比べものにならないほど精緻であり,科学的であった。
3.本研究の目的の一つは,17〜18世紀に出された農書のデータベース化である。現段階では完全なものとはいえないけれども,623件の文献をデータベースとして収録した。この情報は広く利用してもらうべくこれからも拡充していきたい。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 國方 敬司: "ロック「所有権」論とアメリカ・ピューリタニズム" 山形大学紀要(社会科学). 25. 65-105 (1994)

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公開日: 1996-04-08   更新日: 2016-04-21  

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