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1994 年度 研究成果報告書概要

ネットワークイノベーションの基盤となる組織間協調に関する実証的および理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 05630070
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 経営学
研究機関名古屋大学

研究代表者

吉田 猛  名古屋大学, 経済学部, 助教授 (00200999)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
キーワードインキュベータ / ベンチャービジネス / 組織間協調 / 企業者活動 / 企業者学習 / 地域
研究概要

日本のサイエンスパーク(SP)には,科学技術の研究・開発とともに,ベンチャービジネス(VB)の育成(インキュベータ)という役割が課せられていることが多い.VBの育成には,第一に創造活動への深い理解が欠かせない.第二に,インキュベータが援助や資源をVBの必要に応じて的確に供給するために,異なる目的や利害をもつ多数の組織(金融機関,大学,先輩企業者等)の間で協力や協調が必要となる.
VB育成のためのこれら二つの役割をインキュベータがどのように遂行しているかを中心にして聞き取り調査を行った.同時に,インキュベータの母胎組織およびVBの育成を支援する他の組織の調査も行った.
調査からの発見とそれに対する提言は,以下の二つである.第一は、誕生して日が浅いという点を差し引いても,多くのインキュベータは,VBへの経営指導や研修制度の確立,企業者活動の調査・研究あるいは既存研究成果の収集や活用という点で必ずしも充分ではなかった.この点を是正するためには,インキュベータは,企業者活動の各段階において遭遇する主要な問題の抽出と,その解決方法の集積を行った上で,企業者活動や企業者学習の理論モデルを構築する必要がある.そしてそのモデルに基づき,具体的な施策を実行すべきである.
第二に、多くのインキュベータ-は,企業者同志あるいは他の組織と交流(協調)できる場を設けてはいる.ただし,単なる社交の場ではなく,当事者達が遭遇した問題を率直に語り合え,本質の理解と解決策を忌憚なく論じられる雰囲気を持つ場となるまでには至ってない.この点を意識して交流の場を,VB育成のための協調活動の場に変える努力をする必要があろう.その前提として,組織間協調の理論モデルを開発する必要がある.
二つの理論を確立するためには,今後もインキュベータと協力しながら研究を進める必要があると考えられる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 吉田猛: "企業者活動と地域振興-ネットワーク化された学習とインキュベータ-" 経営学論集. 65. 12-20 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] TAKESHI YOSHIDA: "Entrepreneurial activity and Regional Development -Networked Learning and Incubator-" Keieigaku Ronshu. VOL65. 12-20 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-03-09  

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