研究分担者 |
太田 香 津田塾大学, 学芸学部, 助教授 (60147006)
小川 貴英 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (60011227)
大槻 眞 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (20110348)
笠原 乾吉 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (40012330)
杉浦 光夫 津田塾大学, 学芸学部, 教授 (50012258)
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研究概要 |
1.2重スターリング形式の,変換z→z^<-1>に関する変換公式は容易に求められる。問題は、z→z+1に関する変換公式である。従来,粗雑な形で得ていた公式を,オイラーの和公式を用いてやや簡単な形にあらためることができたが,そのとき3次のベルヌーイ多項式を係数とするディリクレ級数の積分が現れた。この積分の遂行は非常に難しいと思われ,これからの課題である。なおこのような積分は,文献には現れていないようである。 2.デデキントのeta-関数の,2重スターリング形式による分解に対応して,3重スターリング形式から出る‘eta-関数の類似'は何か,を問題にした。いまのところ,ヒルベルト・モデュラー関数との関係はわからないが,次のような結果がえられた。 (1)2重ガンマ関数のスターリング漸近展開公式。すでにバーンズにどり,eta重ガンマ関数の漸近展開公式が得られているがまことに複雑である。それをひとつの原則のもとに簡明化することができた。 (2)片山・大槻の論文の方法を拡張して,(1)の展開公式を利用し,3重ガンマ関数,3重スターリング形式を構成した。これから,それら関数とデータ関数との関係が判明した。 (3)3個のモデュラスをもったアイゼンシュタイン級数のクロネッカー極限公式を得た。そこにはデータ関数の無限積が現れる。その数論への応用が次の課題である。この方法で一般にエプシュタイン・ゼータ級数のクロネッカー極限公式も,変数を対称的にあつかった形で求められるであろう。
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