研究課題/領域番号 |
05640082
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
畠山 洋二 弘前大学, 理学部, 教授 (70003308)
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研究分担者 |
田中 環 弘前大学, 理学部, 講師 (10207110)
榊 真 弘前大学, 理学部, 助手 (20225783)
丹原 大介 弘前大学, 理学部, 助教授 (50163712)
高橋 敬夫 弘前大学, 理学部, 助教授 (70003324)
本瀬 香 弘前大学, 理学部, 教授 (60020666)
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キーワード | 微分多様体 / 代数曲線 / TNR関手 / クリフォードトーラス / 準凸性 / 鞍部点 |
研究概要 |
扱う空間は分担者それぞれの専門分野に応じ、写像の空間、代数曲線、微分多様体、線形空間などと多岐にわたっているがそれぞれが自分の専門分野における研究を十分に生かして多くの成果を挙げている。次にその主なものをいくつか挙げよう。 本瀬香は有限体から複素数空間への写像全体からなる空間の構造を調べ上げた。丹原大介はDressのMackey関手をモデルとしてTNR関手の概念を導入し、有限群の表現におけるテンソル誘導表現やコホモロジーにおけるノルム写像などを乗法的トランスファーとして公理的に取扱い成功している。榊真は4次元単位球面内の2次元極小トーラスで、ガウス写像による像が定曲率であるものは全測地的3次元球面内のクリフォードトーラスに限ることを示し、4次元単位球面内の2次元極小トーラス全体の集合の中でのクリフォードトーラスのガウス写像による特徴付けをしている。さらに榊は定曲率空間内における極小曲面について、その次元が3乃至4の場合について調べ次のような結果を得ている。すなわち3次元定曲率空間内の極小曲面のリーマン構造はリッチの条件により特徴付けられるが、4次元定曲率空間内の極小曲面でリッチの条件をみたすものは、その全測地的な3次元定曲率部分空間内に入っていなければならないことを証明した。これは4次元定曲率空間内の充満的極小曲面のリーマン構造と3次元定曲率空間内の極小曲面のリーマン構造とは全くことなることをしめしている。また、田中環の業績は、ベクトル空間には凸錐体を用いて順序が入れられるが、それを用いてベクトル空間における実数値関数の準凸性、鞍部点などの概念をベクトル値関数の場合に迄拡張し、実数値関数の場合に成立する命題と同様な命題がどの程度まで成立するかを精細に調べたものである。
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