研究分担者 |
内山 淳 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (70025401)
大倉 弘之 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (80135649)
三木 博雄 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90107368)
中岡 明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027920)
小川 重義 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (80101137)
|
研究概要 |
偏微分方程式の複素解析的方法による研究を目的とする。複素解析学の最近の成果を偏微分方程式に適用することにより,偏微分方程式の解の諸性質を詳しく解明することが期待され,また,偏微分方程式の結果が複素解析学の研究に貢献するものと思われる。この目的のため,平成5年度に得られた成果に基づいて,平成6年度も本学両学部の数学者が研究分担者になり,各研究集会に参加し研究討論する他,資料収集及び他大学研究者との研究交流に努め,広く関連諸分野の知見も広めて相互啓発しつつ,各自の専門分野毎に偏微分方程式の複素解析的研究及び関連諸分野の研究を活発に行い可成りの成果を得た。実際,グルサ-問題の解の存在域と解析接続の研究,放物形偏微分方程式の漸近性質の研究,非線形拡散過程のモンテカルロ・シュミレーション,その数値解析に関する一連の研究,数論における,ヤコビ・ヘッケ指標,コート・ワイルズ準同型によって誘導された或準同型の研究,ヒルベルト シンボルの研究,確率論での対称マルコフ課程の不変集合の特徴付け,及び対称ディリクレ型式の容量不等式と大域的性質との関連,作用素論に於けるノイマン・ウィグナー固有値問題についての精しい研究等多くの結果が得られた。他にも,金子氏の小田垣氏との共同研究による2進準周期列の自己相似性や,金子氏自身の多重ベルヌ-イ数に関する一連の結果,金子氏とザジイヤ氏との超幾何級数とアトキン直交多項式についての研究,又,米谷氏の空間における曲面変形の関数論的変化,無限ホモロジー基底を保存する等角写像の下における縁の剛性についての研究等がある。 研究目的は問題が多分野にまたがり多岐にわたるため,総合的な討論を行い,これらの成果を一層発展させることが望まれる。
|